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消防法・消防法施行令・消防法施行規則(e-Gov)、消防庁の点検アプリの案内とパンフレット、東京消防庁の点検報告制度のQ&A、横浜市消防局の案内、日本消火器工業会の解説は、2026年10月11日に原文を取得して確認しました。火災予防条例の中身や実際の指導は地域ごとに異なることがあるため、最終的な確認は店のある地域の消防署で行ってください。
ビルの管理会社から「消防点検のお知らせ」が届いた。厨房の消火器を誰がいつ見ているのか分からない。小さな店でも点検しないといけないのか、自分でやってもいいのか。飲食店を営んでいると、消防点検について知りたいことはだいたいこのあたりに集まります。
この記事では、飲食店という用途に絞って、店に付いている消防設備、点検と報告の周期、自分でできる範囲、テナントとビルの分担、費用の公開例を、条文と消防庁の資料の原文で順に確かめます。開業時の届出や防火管理者の選任は別の手続きなので、ここでは扱いません。

先に結論

| 知りたいこと | 答え(根拠) |
|---|---|
| 小さな店でも消火器は要るか | 調理にこんろなど火を使うなら、延べ面積150㎡未満でも必要(令10条1項1号ロ・2019年10月1日から) |
| 点検の周期 | 機器点検 6か月に1回/総合点検 1年に1回(東京消防庁Q5) |
| 報告の周期 | 飲食店は特定防火対象物なので1年に1回(東京消防庁Q6) |
| 自分で点検してよいか | 延べ1,000㎡以上などの3条件のどれにも当たらなければ可(東京消防庁Q4) |
| 誰が報告するか | 所有者・管理者・占有者。テナントも占有者にあたる(東京消防庁Q7) |
| 費用 | 消防署は金額を示さない。公開料金では150㎡までで1回8,000円までの例など(東海メンテック) |
ひとことで言えば、火を使う飲食店はほぼすべて消防点検の対象で、半年ごとに点検し、年に1回消防署へ報告します。そのうえで、店の広さや入っているビルによって、付いている設備と、点検を誰に頼むべきかが変わります。
飲食店は消防法でどう扱われるか
消防法施行令の別表第一は、建物の用途を番号で分けています。飲食店はその(三)項に入り、原文は「イ 待合、料理店その他これらに類するもの」「ロ 飲食店」です。この番号が、どの設備をどの広さから付けるかを決める物差しになります。
もう1つ大事なのが、飲食店は「特定防火対象物」に入ることです。東京消防庁のQ6は、特定防火対象物の用途例として「物品販売店舗、ホテル、病院、飲食店など不特定多数の人が出入りする建物」を挙げています。特定防火対象物は、点検結果の報告が1年に1回になります。事務所や共同住宅の3年に1回より短い周期です。
ビルの一部に飲食店が入っている場合、ビル全体が複合用途の建物として扱われ、飲食店の部分の設備は飲食店の基準で付けられます。どの基準でどの設備が付いているかは、建物の消防用設備等の設置届や、これまでの点検報告書の控えで確かめられます。
火を使う飲食店は、広さに関係なく消火器が必要

以前の基準では、飲食店に消火器が要るのは延べ面積150㎡以上の建物でした。これが変わったきっかけについて、横浜市消防局の案内は「平成28年12月22日に、新潟県糸魚川市発生した大規模火災を受け、今まで消防法令で消火器設置の義務がなかった延べ面積150平方メートル未満の飲食店に対し、平成31年10月1日から消火器の設置が義務付けられます。」と書いています。
いまの条文は、消防法施行令10条1項1号ロです。原文は「別表第一(三)項に掲げる防火対象物で、火を使用する設備又は器具(防火上有効な措置として総務省令で定める措置が講じられたものを除く。)を設けたもの」で、面積の条件がありません。150㎡以上の飲食店は、同じ条の2号ロで従来どおり設置が必要です。
「火を使用する設備又は器具」に入るもの、入らないもの
日本消火器工業会の解説は、対象を「飲食物を提供するために、飲食物の調理を目的として設けられたもの」と説明し、「暖炉やストーブなどは対象となりません。」としています。さらに「電気を熱源とするものは「火を使用する設備又は器具」ではありませんので、IHクッキングヒーターや電子レンジも対象にはなりません。」とも書いています。
ただし同じ解説は、「自治体による火災予防条例等によっては「火を使用する設備又は器具」が設置されていない(IHクッキングヒーターや電子レンジのみの設置)場合でも、飲食店等であれば消火器具の設置が必要な場合があります。」と続けています。IHだけの店で消火器を置いていない場合は、店のある地域の消防署に一度確かめておくと安心です。各地の条例の中身までは、この記事では確認できていません(取得できず)。
消火器が要らなくなる「防火上有効な措置」
消防法施行規則5条の4は、この措置を「調理油過熱防止装置、自動消火装置又はその他の危険な状態の発生を防止するとともに、発生時における被害を軽減する安全機能を有する装置を設けること」と定めています。横浜市消防局も「こんろなどの火を使用する設備又は器具に、防火上有効な措置(調理油加熱防止装置など)が講じられている場合は、消火器の設置が必要ありません。」と案内しています。
気をつけたいのは、店に火を使う器具が複数あるときです。条文は「措置が講じられたもの」を除くという書き方なので、措置のない器具が1つでも残っていれば対象になると読むのが自然です。どの器具がどう扱われるかは、器具の仕様書を持って消防署に確かめておくと安心です。

広さと条件で増える消防設備

消火器のほかに、飲食店でよく付いている設備を条文で確かめておきます。いずれも消防法施行令の条文で、飲食店(別表第一(三)項)に当てはまる部分だけを抜き出しています。
| 設備 | 飲食店で必要になる条件(原文の要旨) | 条文 |
|---|---|---|
| 自動火災報知設備 | 延べ面積が三百平方メートル以上のもの | 令21条1項3号 |
| 自動火災報知設備 | 地階又は無窓階で、床面積が百平方メートル以上のもの | 令21条1項10号 |
| 自動火災報知設備 | 飲食店などが避難階以外の階にあり、直通階段が二(屋外階段などなら一)以上ないもの | 令21条1項7号 |
| 非常ベル・自動式サイレン・放送設備 | 収容人員が五十人以上、又は地階及び無窓階の収容人員が二十人以上 | 令24条2項2号 |
| 避難口誘導灯・通路誘導灯 | 別表第一(一)項から(四)項までは設置。避難が容易な階は不要 | 令26条1項 |
自動火災報知設備は、ビル全体の延べ面積で判断されるのが基本です。小さな店でも、入っているビルが300㎡以上なら自動火災報知設備が付いていることがあるのはこのためです。令21条1項7号は、いわゆる階段が1つしかない雑居ビルの上の階に飲食店があるケースで、面積に関係なく設置が必要になります。
誘導灯については、規則28条の2が例外を定めています。居室の各部分から主要な避難口を「容易に見とおし、かつ、識別することができる」階で、避難口までの歩行距離が避難階で二十メートル以下、避難階以外の階で十メートル以下なら、避難口誘導灯は要りません。路面の小さな店で誘導灯がないのは、この例外に当たっている可能性があります。
非常ベル等は、自動火災報知設備が基準どおり付いていれば、その有効範囲の部分は不要とされています(令24条2項ただし書)。実際にどの設備が必要かは建物ごとに消防署が判断するので、この表は「店に何が付いているか」を読み解くための手がかりとして使ってください。設備ごとの点検の中身は 消防設備点検の基本 にまとめています。
点検は6か月ごと、報告は1年に1回

点検の周期は、東京消防庁の点検報告制度のQ&AのQ5で、機器点検が「外観又は簡易な操作による確認をする点検」で6ヶ月に1回、総合点検が「実際に消防設備を作動させ、全般的な機能を確認する点検」で1年に1回とされています。根拠は平成16年消防庁告示第9号です。
報告は、飲食店が特定防火対象物なので1年に1回です。横浜市消防局も、新たに消火器を置いた飲食店について「6か月ごとに点検し、1年に1回消防署に報告することが義務となります。」と案内しています。報告先は「最寄りの消防署長あて」です。
つまり、1年のうちに機器点検を2回(うち1回は総合点検と同時)行い、その結果を年に1回まとめて出す、というのが飲食店の基本の形です。周期の考え方をもう少し詳しく知りたい方は、消防設備点検の基本も参考にしてください。
自分で点検してよい店、資格者に頼む店

東京消防庁のQ4は、消防法令上、次の3つの「いずれにも該当しない場合に限り、消防設備士や消防設備点検資格者以外の者が消防設備点検を実施することが認められています。」としています。
- 延べ面積1,000㎡以上の建物
- 地下又は3階以上の階に特定用途(物品販売店舗、ホテル、病院、飲食店など不特定多数の人が出入りする事業所等)があり、かつ、屋内階段が1か所のみの建物
- 二酸化炭素消火設備(全域放出方式)が設置されている建物
2つ目の条件は飲食店にとって身近です。地下や3階以上に飲食店が入っていて、屋内の階段が1つしかないビルは、面積が小さくても資格者による点検が必要になります。同じQ4で、東京消防庁は「専門的な技術・器具が必要となることや点検時の安全面を考慮し、当庁では、消防設備士や消防設備点検資格者による点検を推奨しています。」とも書いています。
反対に、路面の1階で消火器だけが付いている小さな店なら、店の人が自分で点検して報告することができます。資格者の種類や、誰が何を点検できるかは 消防設備の点検資格者 で詳しく扱っています。
消火器だけの店は、消防庁のアプリで点検と報告書づくりができる

消防庁は、資格のない人でも点検と報告書づくりができるように、消防用設備等点検アプリを出しています。消防庁のリーフレットには「消防用設備等点検アプリをご利用いただくことで、消防用設備等の点検に関する資格がない方でも、ご自身で点検と消防署等への報告書の作成を行うことができます。」とあり、配信開始は「令和2年3月31日」です。

アプリで点検できるのは、消火器、誘導標識、非常警報器具、特定小規模施設用自動火災報知設備の4つです。消火器には条件があり、リーフレットの注記は「アプリで点検可能な消火器は、内部及び機能の点検が不要のもの」に限るとし、その範囲を加圧式は製造年から3年以内、蓄圧式は製造年から5年以内としています。
誘導標識も「蓄光式のもの及び電気エネルギーにより光を発するものを除く」とされています。電気で光る誘導灯はアプリの対象外です。店に誘導灯が付いている場合は、その分だけ業者に頼むか、まとめて業者に任せることになります。誘導灯の交換や電池の話は 誘導灯の交換 にまとめています。
消火器の点検10項目

消防庁のパンフレット「消防用設備等点検報告を自ら行っていただくために」は、消火器の点検を10の項目に分け、良い例と悪い例の写真つきで説明しています。1 表示、2 本体容器、3 安全栓の封、4 安全栓、5 使用済みの表示装置、6 レバー、7 キャップ、8 ホース、9 ノズル・ホーン・ノズル栓、10 指示圧力計です。

| 番号 | 見るところ | 番号 | 見るところ |
|---|---|---|---|
| 1 | 表示(製造年) | 6 | レバー |
| 2 | 本体容器 | 7 | キャップ |
| 3 | 安全栓の封 | 8 | ホース |
| 4 | 安全栓 | 9 | ノズル・ホーン・ノズル栓 |
| 5 | 使用済みの表示装置 | 10 | 指示圧力計 |
最初の項目「表示」では製造年を見ます。パンフレットは、製造年から5年を超えていなければ「自ら点検を実施」、超えていれば「本パンフレット記載の点検に加え消火薬剤、消火器内部の点検が必要です。」とし、選択肢として「消防設備業者等に依頼する」「消火器を買替える」を挙げています。
厨房の消火器で特に見ておきたいのは、本体の底のサビです。横浜市消防局は「著しいサビ等により消火器本体が劣化していると、使用時の内部圧力の上昇により破裂などを起こし、負傷する危険性があります。」と注意しています。令和3年5月には兵庫県姫路市の火災で、初期消火をしていた従業員が使った消火器が破裂して負傷する事故があったと紹介しています。
同じページは、消火器の規格が変わり、旧規格の消火器は「令和3年12月31日までに交換が必要でした。」とも書いています。見分け方は「交換が必要な消火器は、適応火災が文字で表示されています。絵で表示されている新しい消火器に交換してください。」です。交換の目安や費用は 消火器の交換、古い消火器の捨て方は 消火器の廃棄 にまとめています。
厨房の消火器の置き方

点検では、消火器そのものだけでなく、置き方も確かめます。消防庁のパンフレットの「消火器の設置ルールを守りましょう」のページは、次の点を挙げています。

- 床面から1.5m以下の場所に設置しているか
- 厨房での床面、作業場の地面等への直置きは避け、壁掛け又は設置台、格納箱へ設置しているか
- 水のかかる位置に設置していないか
- 階ごとに建物の各部分から消火器まで歩行距離20m以下になっているか
- 消火器の設置場所に「消火器」の標識を見やすい位置に付けているか
歩行距離20m以下は、規則6条6項の「歩行距離が二十メートル以下となるように配置しなければならない。」から来ています。延べ150㎡未満の火を使う飲食店(条文の言葉で「小規模特定飲食店等」)は、火を使う設備がある階ごとにこの距離を満たせばよいとされています。
住宅用消火器では数に入らない
規則6条1項は、設置する消火器具から「大型消火器及び住宅用消火器を除く」としています。家庭用として売られている住宅用消火器を置いても、法令で必要な消火器の数には入りません。日本消火器工業会は「飲食店など業務用消火器を設置すべき場所に、誤って住宅用消火器を購入・設置してしまい、買い直しとなる事例が発生しています。」と注意し、箱と本体に「業務用消火器」と書かれたものを選ぶよう案内しています。
何本置くかは、規則6条1項の表で、飲食店は延べ面積を百平方メートルで割った数以上の能力単位とされています。建物が耐火構造で内装が難燃材料なら、この面積は2倍になります(同条2項)。本数ではなく能力単位の合計で数えるのが条文の考え方です。
フードとダクトは、点検とは別に清掃の目安がある

飲食店ならではの火災の原因として、横浜市消防局は厨房のダクトを挙げています。原文は「飲食店舗内にあるちゅう房設備の下引きダクト(いわゆる無煙ロースター等)から出火した火災が発生しています。清掃の不備などにより、ダクト内に付着した油かすに着火し、火災となったものと推定されます。」です。
同じページは、ダクトに火が入ると「ダクトの内部を火炎が走り、他の場所に延焼したり、高熱の煙が噴出する危険性もあり」、消火に時間がかかることも多いと書いています。そのうえで、フード、グリスフィルター、グリスエクストラクター、自動消火装置、防火ダンパー、排気ダクトごとに、点検と清掃の頻度の目安を表にしています。出典は「ちゅう房設備に附属するフード及び排気用ダクトの基準(平成6年4月消防指第1号)」です。
| 区分 | 点検 | 清掃 |
|---|---|---|
| フード | 1週間に1回以上 | 3か月に1回以上 |
| グリスフィルター | 1週間に1回以上 | 1か月に1回以上 |
| グリスエクストラクター | 1か月に1回以上 | 3か月に1回以上 |
| 自動消火装置 | 6か月に1回以上 | 6か月に1回以上 |
| 防火ダンパー | 1か月に1回以上 | 3か月に1回以上 |
| 排気ダクト | 3か月に1回以上 | 1年に1回以上 |
これは消防設備点検とは別の、店の日々の手入れの目安です。消防設備点検の案内が来たときに、清掃の頻度や頼む先もあわせて店の側で決めておくと安心です。
テナントの飲食店は誰が報告するのか

消防法17条の3の3で点検と報告の義務を負うのは、建物の「関係者」です。東京消防庁のQ7は、関係者を「所有者(所有権を有する者)、管理者(管理権を有する者)、占有者(占有している者)です。」とし、「一般的には、建物に設置されている消防設備の維持管理について、権限を持っている者が報告します。」と説明しています。
ビルにテナントとして入っている飲食店は、占有者にあたります。ビルの管理会社がビル全体の点検をまとめて業者に頼み、テナントの店内にも業者が入る形をとっている場合もあります。ただ、店が自分で買って置いた消火器や、厨房のフードに付けた自動消火装置まで、ビル側の点検に含まれているとは限りません。
どこまでがビル側で、どこからが店側か、費用を誰が持つかは、法令ではなく賃貸借契約や管理規約で決まります。公的な統計や決まった割合は見つかりませんでした(取得できず)。管理会社からのお知らせが来たら、点検の範囲に店内の設備が入っているか、報告書は誰の名前で出すのかを、その場で確かめておくと後で困りません。
点検したあとの報告の出し方

東京消防庁のQ8は、報告に必要な書類として、点検結果報告書、点検結果総括表、点検者一覧表、各設備の点検票を挙げています。資格者以外が点検した場合は点検者一覧表を省略できます。Q9では、報告書にも点検票にも押印は「必要ありません。」とされています。
出す先はQ10で「建物を管轄する消防署又は出張所」、出し方はQ11で、窓口に持参、郵送、電子申請の3つです。点検で不備が見つかったときは、Q14のとおり、改修の予定を書いた「消防用設備等点検報告改修計画書」を合わせて出し、早めに直します。報告書の具体的な書き方は 点検報告書の書き方 にまとめています。
報告をしないと、消防法44条11号で30万円以下の罰金又は拘留の対象になります(東京消防庁Q15)。飲食店には消防署の立入検査もあり、点検報告の状況は確認項目の1つです。立入検査の流れは 消防の立入検査 で扱っています。
飲食店の点検費用の公開例

東京消防庁のQ13は「消防署から具体的な金額を提示することはできません。」とし、「契約後のトラブルを避けるためにも、複数の点検事業者から見積もりをとって依頼することをお勧めします。」と書いています。ここでは、飲食店や店舗の料金を公開している業者の例を、原文のまま並べます。相場ではなく、それぞれの会社の料金です。
| 会社 | 区分(原文) | 金額(原文) |
|---|---|---|
| 東海メンテック(愛知県岡崎市) | 商業施設・飲食店等 ~150m2 | ~8,000円 |
| 東海メンテック | 150~300m2 | ~12,000円 |
| 東海メンテック | 300~500m2 | ~18,000円 |
| 消防テック(大阪) | 店舗 消火器具、自動火災報知設備、誘導灯 | 23,400円 |
| 消防テック | 店舗 消火器具、自動火災報知設備、非常警報器具及び設備、誘導灯 | 39,000円 |
東海メンテックの価格表は、表の見出しが「商業施設・飲食店等(不特定多数の方が利用の施設)」で、注記は「※点検1回の目安料金/年2回の実施が必要です。」です。年額で考えるなら、表の金額のおよそ2回分になります。消防テックの建物別料金表は、同じ店舗でも付いている設備の数で金額が変わる形です。

見積もりを比べるときは、金額が1回分か年2回分か、報告書の作成と消防署への提出が含まれているか、出張費や諸経費が別に付くかをそろえて見ます。こうした料金表の読み方と、ほかの業者の公開料金は 消防点検の費用と業者の選び方 で詳しく比べています。この記事の金額も、そちらと同じ料金ページを2026年10月11日に取り直して確かめたものです。
よくある質問
カウンターだけの小さな店ですが、消火器は本当に要りますか
調理にこんろなど火を使う器具を置いているなら、延べ面積150㎡未満でも必要です(消防法施行令10条1項1号ロ)。調理油過熱防止装置などの措置がされた器具だけなら不要です(同規則5条の4)。
IHだけの店なら消火器はいりませんか
日本消火器工業会は、IHクッキングヒーターや電子レンジは「火を使用する設備又は器具」に当たらないと説明しています。ただし、自治体の火災予防条例によっては必要な場合があるとも書いているので、店のある地域の消防署に確かめてください。
消火器の点検は店のスタッフがやってもいいですか
延べ1,000㎡以上の建物、地下や3階以上に飲食店があり屋内階段が1つだけの建物、二酸化炭素消火設備がある建物のどれにも当たらなければ、資格者以外も点検できます(東京消防庁Q4)。消防庁の点検アプリを使えば報告書の作成までできます。
消火器が古くなっていたらどうすればいいですか
消防庁のパンフレットでは、製造年から5年を超えた消火器は、外観の点検に加えて消火薬剤と内部の点検が必要とされ、業者に頼むか買い替えるよう案内されています。サビがひどいものは使うと破裂のおそれがあると横浜市消防局が注意しています。
ビルの管理会社が点検しているので、店は何もしなくていいですか
法令上はテナントも関係者(占有者)に入ります(東京消防庁Q7)。ビル側の点検に店内の消火器や自動消火装置まで入っているか、報告書は誰の名前で出しているかを管理会社に確かめておくと安心です。
点検の日に店を開けていても大丈夫ですか
点検の時間帯や、営業中にどこまで作業できるかは業者と建物によって違います。総合点検は実際に設備を作動させて確かめる点検(東京消防庁Q5)なので、営業への影響は事前に業者と打ち合わせておきます。
家庭用の消火器を置いています。これで足りますか
足りません。消防法施行規則6条1項は、必要な消火器具から住宅用消火器を除いています。箱と本体に「業務用消火器」と書かれたものを置きます。
まとめ

飲食店は消防法で特定防火対象物に入り、2019年10月からは火を使う店なら広さに関係なく消火器が必要になりました。点検は6か月に1回、報告は1年に1回です。地下や3階以上で階段が1つのビル、延べ1,000㎡以上のビルなどでは資格者に頼み、それ以外の消火器だけの店なら、消防庁のアプリやパンフレットを使って自分で点検と報告ができます。
テナントの店は、ビルの点検の範囲と、店の設備の扱いを管理会社と確かめておくこと。厨房のフードとダクトは、消防点検とは別に清掃の目安があること。費用は消防署では示されないので、公開料金と複数の見積もりで確かめること。この3つを押さえておけば、点検のお知らせが来ても慌てずに済みます。
出典(すべて2026年10月11日に原文を確認)
消防法(e-Gov)
消防法施行令(e-Gov)
消防法施行規則(e-Gov)
東京消防庁 消防用設備等点検報告制度
消防庁 消防用設備等点検アプリ
消防庁 リーフレット「消防用設備等点検アプリをご利用いただけます」(PDF)
消防庁 パンフレット「消防用設備等点検報告を自ら行っていただくために」(PDF)
消防庁告示第9号(PDF)
横浜市消防局 飲食店を営業されている皆様へ
横浜市消防局 ダクト火災を防止しましょう
横浜市消防局 消火器の適正な維持管理等について
日本消火器工業会 飲食店の消火器具 設置/点検の義務化について
東海メンテック 消防点検価格表
消防テック 消防定期点検 建物別料金表




