MENU
  • 消防設備点検
  • 防火対象物点検
  • 建築基準法12条点検
  • 費用・業者選び
  • 改修・交換工事
  • マンション・テナント
消防設備点検・建築基準法12条点検の費用と業者の探し方
法定点検ガイド
  • 消防設備点検
  • 防火対象物点検
  • 建築基準法12条点検
  • 費用・業者選び
  • 改修・交換工事
  • マンション・テナント
法定点検ガイド
  • 消防設備点検
  • 防火対象物点検
  • 建築基準法12条点検
  • 費用・業者選び
  • 改修・交換工事
  • マンション・テナント
  1. ホーム
  2. 消防設備点検
  3. 消防設備士とは|甲種と乙種の違い、乙6、試験の合格率、受験資格、免状、講習の期限、点検をだれに頼めるか【2026年版・条文つき】

消防設備士とは|甲種と乙種の違い、乙6、試験の合格率、受験資格、免状、講習の期限、点検をだれに頼めるか【2026年版・条文つき】

2026 9/26
消防設備点検
2026年9月26日
当ページのリンクには広告が含まれている場合があります。
消防設備士とは|甲種と乙種の違い、乙6、試験の合格率、受験資格、免状、講習の期限、点検をだれに頼めるか【2026年版・条文つき】

この記事の情報

法令(e-Gov)、平成16年消防庁告示第10号、消防試験研究センター、総務省消防庁の消防白書、東京消防庁、千葉県、日本消防設備安全センターのページは、2026年9月26日に原文を取得して確認しました。条文や数字は原文どおりに引用し、見つからなかったものは「取得できず」と書いています。合格率はセンターが公表している数字だけを載せ、平均や「だいたい何割」のような丸めは作っていません。資格学校や通信講座の案内は載せていません。試験日程や講習の日程は年度や都道府県で変わるので、受ける前に必ず各機関のページで確かめてください。

ビルやマンション、店舗の管理をしていると、点検の業者から、この設備は消防設備士でないと触れない、自社は乙6しか持っていないのでスプリンクラーは別の会社になる、と言われることがあります。設備担当やビルメンの人なら、会社から消防設備士を取るように言われて、甲種と乙種のどちらを受けるのか、乙6から始めてよいのか、合格率はどのくらいなのかで迷っているかもしれません。

この記事では、消防設備士の制度を、建物の管理者と、これから受ける人の両方の目線で並べます。消防設備士でないとできない工事と整備、甲種と乙種の違い、類ごとの設備、点検できる範囲、受験資格、科目と問題数、合格基準、手数料、類別の合格率、免状の交付と書換え、講習の期限、そして建物の管理者が点検をだれに頼めるか、自社の社員に取らせる意味はあるかです。条文と公的な資料は原文をそのまま引き、原文で確かめられなかったことは「取得できず」と書きます。

ヘルメットをかぶった作業員が、赤い消防設備の盤の前でクリップボードを持って点検している
消防用設備等の点検(イメージ)
目次
点検の義務と費用の相場をLINEで受け取る。受け取れる情報を見る

先に結論

知りたいこと答え根拠
消防設備士とは消防用設備等の工事や整備のうち、政令で決められたものを行える国家資格。免状は都道府県知事が交付する消防法17条の5・17条の7
甲種と乙種甲種は工事と整備、乙種は整備だけ消防法17条の6/施行規則33条の3
類甲種は特類と第1類〜第5類、乙種は第1類〜第7類。乙6は消火器、乙7は漏電火災警報器施行規則33条の3
資格がなくてもできること屋内消火栓設備の表示灯の交換、ホースやノズル、ヒューズ類、ネジ類等の部品の交換など軽微な整備施行令36条の2第2項/施行規則33条の2の2
受験資格乙種は誰でも受験できる。甲種は学歴、国家資格、実務経験などが要る消防法17条の8第4項/センター
試験手数料甲種6,600円、乙種4,400円(非課税)センター 試験の方法
合格基準筆記は各科目40%以上で全体60%以上、実技は60%以上施行規則33条の11の2/センター
合格率令和8年4月〜7月の累計で甲種計37.3%、乙種計41.8%、乙6は38.9%。類別の年度通年の値は取得できずセンター 試験実施状況
講習免状の交付後の最初の4月1日から2年以内、その後は受講後の最初の4月1日から5年以内ごと施行規則33条の17
点検消防設備士は、類の設備に加えて告示第10号の設備も点検できる施行規則31条の6第6項/告示第10号
建物の管理者点検と報告の義務は関係者(所有者、管理者、占有者)にある。資格者に点検させる建物かどうかを先に確かめる消防法17条の3の3/施行令36条
消防設備士の要点。1 消防設備士でないとできない工事・整備がある。2 甲種は工事と整備、乙種は整備。3 乙種は誰でも受験でき、甲種は受験資格が要る。試験手数料は甲種6,600円、乙種4,400円。4 合格基準は各科目40%以上・全体60%以上・実技60%以上。5 講習は交付後の最初の4月1日から2年以内、その後5年以内ごと
消防設備士の要点(出典 消防法17条の5・17条の6/施行規則33条の3・33条の17/消防試験研究センター)

消防設備士とは

消防設備士は、消防法で決められた国家資格です。スプリンクラー設備や自動火災報知設備、消火器のような消防用設備等は、火事のときに確実に動かなければ意味がありません。そのため消防法は、決められた設備の工事と整備を、試験に合格して免状を受けた人だけに任せています。

根拠は消防法17条の5です。原文は「消防設備士免状の交付を受けていない者は、次に掲げる消防用設備等又は特殊消防用設備等の工事(設置に係るものに限る。)又は整備のうち、政令で定めるものを行つてはならない。」です。どの設備が当てはまるかは、消防法施行令36条の2が決めています。

総務省消防庁の令和7年版 消防白書は、この仕組みの理由を「工事又は整備の段階において不備・欠陥があると、火災が発生した際に本来の機能を発揮することができなくなる。」と書き、そのうえで「一定の消防用設備等の工事又は整備は、消防設備士に限って行うことができることとされている。」と説明しています。

項目中身根拠
免状の種類甲種消防設備士免状と乙種消防設備士免状消防法17条の6第1項
免状を交付する人試験に合格した者に、都道府県知事が交付消防法17条の7第1項
試験の回数種類ごとに、毎年一回以上、都道府県知事が行う消防法17条の8第3項
試験を実際に行う機関一般財団法人消防試験研究センター(都道府県知事から事務を任されている)消防法17条の9/センター
資格がないのに工事・整備六月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金消防法42条1項十号
業務中の義務免状の携帯、講習の受講、甲種は着工届消防法17条の10・17条の13・17条の14

試験の事務は、都道府県知事から一般財団法人消防試験研究センターが任されています。受験の申込み、試験、合格発表、免状の交付申請の窓口は、センターの各道府県支部(東京都は中央試験センター)です。

消防設備士でなければできない工事と整備

施行令36条の2は、1項で工事、2項で整備の範囲を決めています。1項に並ぶのは、屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備、屋外消火栓設備、自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備、金属製避難はしご(固定式のものに限る。)、救助袋、緩降機です。

2項の整備には、1項の設備に加えて、消火器と漏電火災警報器が入ります。つまり消火器と漏電火災警報器は、設置の工事には資格が要りませんが、整備には消防設備士が要ります。

消防設備士でなければできない工事・整備の一覧。施行令36条の2の号の順に、屋内消火栓設備・スプリンクラー設備・水噴霧消火設備、泡・不活性ガス・ハロゲン化物・粉末消火設備、屋外消火栓設備、自動火災報知設備・ガス漏れ火災警報設備・消防機関へ通報する火災報知設備、金属製避難はしご(固定式)・救助袋・緩降機は工事も整備も資格が要る。消火器と漏電火災警報器は整備だけ
消防設備士でなければできない工事と整備(出典 消防法施行令36条の2)
号消防用設備等工事整備
1項一〜三屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備要る(電源、水源、配管の部分を除く)要る
1項四〜七泡消火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備要る(電源の部分を除く)要る
1項八屋外消火栓設備要る(電源、水源、配管の部分を除く)要る
1項九〜十自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備要る(電源の部分を除く)要る
1項十一〜十三金属製避難はしご(固定式のものに限る。)、救助袋、緩降機要る要る
2項二消火器要らない要る
2項三漏電火災警報器要らない要る

表の中の「電源、水源及び配管の部分を除き」は、たとえばスプリンクラー設備の配管工事そのものは消防設備士の独占ではない、という意味です。配管は管工事の業者、電源は電気工事士が行うことがあり、消防設備士はヘッドや制御の部分を受け持つ、という分け方になります。

資格がなくてもできる軽微な整備

施行令36条の2第2項は、整備の範囲から「(屋内消火栓設備の表示灯の交換その他総務省令で定める軽微な整備を除く。)」としています。その総務省令が施行規則33条の2の2で、原文は「屋内消火栓設備又は屋外消火栓設備のホース又はノズル、ヒユーズ類、ネジ類等部品の交換、消火栓箱、ホース格納箱等の補修その他これらに類するもの」です。

資格がなくてもできる軽微な整備。屋内消火栓設備の表示灯の交換、屋内消火栓設備・屋外消火栓設備のホース又はノズルの交換、ヒユーズ類、ネジ類等の部品の交換、消火栓箱、ホース格納箱等の補修、その他これらに類するもの。これ以外の整備を資格のない人が行うと消防法17条の5の違反
資格がなくてもできる軽微な整備(出典 消防法施行令36条の2/施行規則33条の2の2)
軽微な整備の例根拠
屋内消火栓設備の表示灯の交換施行令36条の2第2項
屋内消火栓設備、屋外消火栓設備のホース又はノズルの交換施行規則33条の2の2
ヒユーズ類、ネジ類等の部品の交換施行規則33条の2の2
消火栓箱、ホース格納箱等の補修施行規則33条の2の2
その他これらに類するもの施行規則33条の2の2

建物の管理者から見ると、消火栓の表示灯の球が切れた、ホース格納箱の扉が壊れた、という程度なら自社で直せます。一方で、感知器の交換や、スプリンクラーヘッドの交換、消火器の中身の詰め替えは軽微な整備に入らないので、資格のない人に頼むと17条の5の違反になります。罰則は消防法42条1項十号で、六月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金です。

甲種と乙種の違い

消防法17条の6第1項の原文は「消防設備士免状の種類は、甲種消防設備士免状及び乙種消防設備士免状とする。」です。2項で、甲種は「工事又は整備」、乙種は「整備」を行えると決め、その範囲を総務省令(施行規則33条の3)に任せています。

甲種と乙種の違い。甲種は工事と整備、乙種は整備のみ。類は甲種が特類・第1類〜第5類、乙種が第1類〜第7類。受験資格は甲種は要る、乙種は誰でも受験できる。試験時間は甲種3時間15分(特類2時間45分)、乙種1時間45分。筆記の問題数は45問と30問。試験手数料は6,600円と4,400円
甲種と乙種の違い(出典 消防法17条の6・17条の14/施行規則33条の3/消防試験研究センター)
比べること甲種乙種
できること工事と整備(点検も)整備(点検も)
類特類、第1類〜第5類第1類〜第7類
受験資格要る誰でも受験できる
筆記の問題数45問30問
実技鑑別等5問と製図2問(特類は実技なし)鑑別等5問
試験時間(免除なし)3時間15分(特類は2時間45分)1時間45分
試験手数料6,600円4,400円
着工届工事の十日前までに消防長又は消防署長へ工事ができないので出さない

乙種で整備ができても、新しく設置する工事や、設備を入れ替える工事はできません。工事をするのは甲種の消防設備士で、工事に着手する十日前までに届け出る義務もあります(17条の14)。建物の改修で自動火災報知設備を増設するような話なら、甲種第4類を持つ人がいる業者を選ぶ必要があります。

立場ごとの選び方の目安

どの類から受けるかは、法令で決まっているわけではありません。建物にある設備と、仕事で何をするかで決まります。条文と試験の原文から考えられる目安を、この記事の整理として並べます。

立場目安理由
ビルメン、設備担当(初めて受ける)乙6か乙4、乙7乙種は誰でも受験できる。消火器と自動火災報知設備はどの建物にも多い
電気工事士を持っている人乙7、第4類電気の部分が免除され、乙7の試験時間は1時間00分。4類と7類の同時受験もできる
点検の業者で働く人第4類、第6類、第1類、第5類など複数1つの類では建物の全部の設備は見られない
工事の会社で働く人甲種工事は甲種だけ。着工届も甲種が出す
甲種の受験資格がない人まず乙種乙種の免状の交付後、二年以上の整備の経験で甲種の受験資格ができる

乙種の免状を持っていると、別の類を受けるときに法令の共通部分が免除されます(施行規則33条の11第4項一号)。1つ目の類を取ったら、免状の交付を早めに受けておくと、2つ目以降の試験が少し楽になります。

類ごとの設備(甲種は特類と1〜5類、乙種は1〜7類)

消防設備士の免状は、設備のまとまりごとに「類」で分かれています。施行規則33条の3の表と、センターの試験案内の「免状の種類」を並べると次のようになります。

類ごとの設備。特類は特殊消防用設備等で甲種のみ。第1類は屋内消火栓・スプリンクラー・水噴霧・屋外消火栓、パッケージ型、共同住宅用スプリンクラー。第2類は泡消火設備など。第3類は不活性ガス・ハロゲン化物・粉末消火設備など。第4類は自動火災報知設備・ガス漏れ火災警報設備・消防機関へ通報する火災報知設備ほか。第5類は金属製避難はしご・救助袋・緩降機。第6類は消火器で乙種のみ。第7類は漏電火災警報器で乙種のみ
類ごとの設備(出典 消防試験研究センター 免状の種類/施行規則33条の3)
指定区分消防用設備等又は特殊消防用設備等の種類(施行規則33条の3の表)甲種乙種
特類特殊消防用設備等ありなし
第一類屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備又は屋外消火栓設備ありあり
第二類泡消火設備ありあり
第三類不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備又は粉末消火設備ありあり
第四類自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備又は消防機関へ通報する火災報知設備ありあり
第五類金属製避難はしご、救助袋又は緩降機ありあり
第六類消火器なしあり
第七類漏電火災警報器なしあり

センターの案内では、第1類にパッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備、共同住宅用スプリンクラー設備、第2類に特定駐車場用泡消火設備、第4類に共同住宅用自動火災報知設備や特定小規模施設用自動火災報知設備などが加わっています。特類の特殊消防用設備等は、センターの説明で「従来の消防用設備等に代わり、総務大臣が当該消防用設備等と同等以上の性能があると認定した設備等」です。

マンションや小さな店舗でよく目にするのは、消火器(第6類)、自動火災報知設備(第4類)、避難はしごなどの避難器具(第5類)、漏電火災警報器(第7類)です。スプリンクラー設備や屋内消火栓設備(第1類)は、ある程度の規模の建物に入っています。

天井にスプリンクラーヘッドと火災の感知器が付いている
スプリンクラーヘッドと感知器(イメージ)

第1類〜第3類、第5類の中身

記事の後半では、受ける人が多い乙6、第4類、乙7をくわしく見ます。ここでは、それ以外の類をまとめて見ておきます。数字はセンターの試験実施状況(令和8年4月~7月の累計)と、消防白書の免状の数(累積、令和7年3月31日現在)です。

類主な設備甲種の合格率(R8)乙種の合格率(R8)免状の数(甲種/乙種)
第1類屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、屋外消火栓設備35.7%35.6%160,153/42,709
第2類泡消火設備、特定駐車場用泡消火設備36.6%24.5%51,585/13,461
第3類不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備36.6%27.0%46,215/12,881
第5類金属製避難はしご、救助袋、緩降機47.1%45.9%43,082/20,907

第1類は、スプリンクラー設備と屋内消火栓設備を扱う類です。第1類から第3類は、施行規則33条の11第4項二号の表で同じ組に入っていて、どれか1つの免状を持っていると、同じ組の別の類を受けるときに消防関係法令の一部が免除されます。第5類と第6類、第4類と第7類も、それぞれ同じ組です。

第5類は避難器具の類です。告示第10号で、第5類の消防設備士は「金属製避難はしご、救助袋及び緩降機以外の避難器具」も点検できます。つまり、避難ロープや避難用タラップのような避難器具も含めて点検できます。マンションのベランダにある避難はしごの点検は、第5類か第2種の点検資格者の仕事です。

消防設備士が点検できる範囲(告示第10号)

点検は工事や整備とは別の決まりです。施行規則31条の6第6項は、消防設備士や点検資格者が「点検を行うことができる消防用設備等又は特殊消防用設備等の種類は、消防庁長官が定める。」としています。それを決めているのが平成16年消防庁告示第10号です。

告示の一は、消防設備士は「規則第三十三条の三各項の規定に基づき工事又は整備を行うことができる消防用設備等の種類のほか」、表の設備も点検できるとしています。つまり、類の設備に加えて、関連する設備まで点検できます。

平成16年消防庁告示第10号の題名と、消防設備士の種類及び指定区分に応じた消防用設備等の種類の表の冒頭
告示第10号の原本(出典 総務省消防庁 平成16年消防庁告示第10号 PDF)
点検では類の設備に加えてこれも見られる。第1類・第2類は動力消防ポンプ設備、消防用水、連結散水設備、連結送水管、共同住宅用連結送水管。第4類・乙7は非常警報器具・非常警報設備・排煙設備・非常コンセント設備・無線通信補助設備など。第5類は金属製避難はしご・救助袋・緩降機以外の避難器具。乙6は簡易消火用具。第1〜3類はパッケージ型消火設備
類の設備に加えて点検できる設備(出典 平成16年消防庁告示第10号)
消防設備士の種類及び指定区分消防用設備等の種類
第一類の甲種消防設備士若しくは乙種消防設備士又は第二類の甲種消防設備士若しくは乙種消防設備士動力消防ポンプ設備、消防用水、連結散水設備、連結送水管及び共同住宅用連結送水管
第四類の甲種消防設備士若しくは乙種消防設備士又は第七類の乙種消防設備士(次項に掲げる者を除く。)非常警報器具、非常警報設備、排煙設備、非常コンセント設備、無線通信補助設備、共同住宅用非常コンセント設備及び加圧防排煙設備
第五類の甲種消防設備士又は乙種消防設備士金属製避難はしご、救助袋及び緩降機以外の避難器具
第六類の乙種消防設備士簡易消火用具
第一類の甲種消防設備士若しくは乙種消防設備士、第二類の甲種消防設備士若しくは乙種消防設備士又は第三類の甲種消防設備士若しくは乙種消防設備士パッケージ型消火設備及びパッケージ型自動消火設備
第一類の甲種消防設備士又は乙種消防設備士共同住宅用スプリンクラー設備
第四類の甲種消防設備士又は乙種消防設備士共同住宅用自動火災報知設備、住戸用自動火災報知設備、特定小規模施設用自動火災報知設備及び複合型居住施設用自動火災報知設備
第四類の甲種消防設備士若しくは乙種消防設備士又は第七類の乙種消防設備士共同住宅用非常警報設備
第二類の甲種消防設備士又は乙種消防設備士特定駐車場用泡消火設備

連結送水管は第1類か第2類の消防設備士が点検できます。10年を過ぎた連結送水管の耐圧試験は連結送水管の耐圧試験とはにまとめています。

なお、告示の前文は「第三十一条の六第五項の規定に基づき」となっていますが、現行の施行規則31条の6で点検できる種類を決めているのは第6項です。規則の改正で項がずれたもので、告示の最終改正は平成26年4月14日の消防庁告示第16号です。

誘導灯と誘導標識は、第4類か乙7に電気の資格が加わった人

告示の表の3行目は、第4類の甲種若しくは乙種又は第7類の乙種の消防設備士のうち、電気工事士免状か、第一種・第二種・第三種の電気主任技術者免状の交付を受けている者に、「前項に掲げる消防用設備等の種類のほか誘導灯及び誘導標識」の点検を認めています。

誘導灯と誘導標識を点検できる人。消防設備士の第4類(甲・乙)又は乙種第7類で、さらに電気工事士又は電気主任技術者の免状の交付を受けている者。両方にあてはまる人が誘導灯及び誘導標識の点検ができる。第4類だけ、電気工事士だけでは足りない
誘導灯と誘導標識を点検できる人(出典 平成16年消防庁告示第10号/日本消防設備安全センター)

第4類だけ、または電気工事士だけでは誘導灯は点検できません。誘導灯の交換時期やバッテリー交換の資格は誘導灯の交換で詳しく書いています。

建物の管理者から見た消防設備士

建物の管理者が消防設備士と関わるのは、主に点検、整備、工事の3つの場面です。義務を負っているのは消防設備士ではなく、建物の関係者です。消防法2条4項で、関係者は「防火対象物又は消防対象物の所有者、管理者又は占有者をいう。」とされています。

消防法17条の3の3の原文は「…当該防火対象物のうち政令で定めるものにあつては消防設備士免状の交付を受けている者又は総務省令で定める資格を有する者に点検させ、その他のものにあつては自ら点検し、その結果を消防長又は消防署長に報告しなければならない。」です。点検させる相手が消防設備士か点検資格者、報告するのは関係者、という分け方になっています。

建物の管理者がすること。1 点検 資格者に点検させる建物か、自ら点検してよい建物かを確かめる。2 記録 維持台帳に記録する。3 報告 特定防火対象物は1年に1回、それ以外は3年に1回。4 工事・整備 消防設備士に頼む。資格のない人に頼まない
建物の管理者がすること(出典 消防法17条の3の3・17条の5/施行規則31条の6)
場面管理者がすること消防設備士が要るか根拠
点検定期に点検させるか自ら点検し、結果を報告する施行令36条2項の建物は、消防設備士か点検資格者消防法17条の3の3/施行令36条
記録点検の結果を維持台帳に記録する要らない(関係者の義務)施行規則31条の6第3項
報告特定防火対象物は一年に一回、それ以外は三年に一回要らない(関係者の義務)施行規則31条の6第3項
整備不具合を直す軽微な整備を除き要る消防法17条の5/施行令36条の2第2項
工事設備を新しく付ける、入れ替える甲種が要る消防法17条の5・17条の14

点検の頻度、報告書の出し方、費用の考え方は消防設備点検とは(義務・頻度・報告・費用)と消防用設備等点検結果報告書の書き方と出し方にまとめています。ここでは、消防設備士という資格の側から見たときに管理者が押さえることに絞ります。

点検の間隔と維持台帳

点検の間隔は、施行規則31条の6第1項で「一年以内で消防庁長官が定める期間ごとに」行うとされています。報告の間隔は第3項で、特定防火対象物(別表第一の(一)項〜(四)項、(五)項イ、(六)項、(九)項イ、(十六)項イ、(十六の二)項、(十六の三)項)が「一年に一回」、それ以外((五)項ロ、(七)項、(八)項、(九)項ロ、(十)項〜(十五)項、(十六)項ロ、(十七)項、(十八)項)が「三年に一回」です。

点検の結果は、報告とは別に維持台帳に記録します。第3項は、維持台帳を、着工届や設置届の書類の写し、検査済証、報告書の写し、工事や整備の経過一覧表などを「編冊したもの」としています。業者が変わっても記録が途切れないように、管理者の側で維持台帳を持っておくことが大切です。

なお、第4項は、新型インフルエンザ等その他の消防庁長官が定める事由で、決まった期間ごとの点検や報告が困難なときは、消防庁長官が定める期間ごとに点検や報告をするとしています。感染症の流行などで点検が遅れそうなときは、自分で判断して先送りせず、所轄の消防署に確かめてください。

決まり中身根拠
点検の間隔一年以内で消防庁長官が定める期間ごと施行規則31条の6第1項
報告の間隔(特定防火対象物)一年に一回施行規則31条の6第3項一号
報告の間隔(それ以外)三年に一回施行規則31条の6第3項二号
記録維持台帳に記録する施行規則31条の6第3項
点検の方法と報告書の様式消防庁長官が定める施行規則31条の6第5項

点検で不良が見つかったとき

点検で不良が見つかったとき、直すのは整備です。軽微な整備を除いて、整備は消防設備士の仕事です。点検を点検資格者に頼んでいた場合は、直しは別に消防設備士に頼むことになります。設備を入れ替える場合は工事になるので、甲種の消防設備士が着工届を出してから行います。

消防白書は、消防用設備等の設置義務違反等については「消防法に基づく措置命令等を積極的に発し、迅速かつ効果的な違反処理を更に進めることとしている。」と書いています。不良を放置せず、見積もりを取って直す時期を決め、その経過を維持台帳に残しておくと、次の点検や立入検査のときに説明しやすくなります。

資格者に点検させる建物(施行令36条2項)

施行令36条1項で、別表第一(二十)項の防火対象物は点検が要りません。2項は、消防設備士か点検資格者に点検させなければならない建物を4つの号で決めています。

資格者に点検させる建物。施行令36条2項。一 別表第一(1)〜(4)、(5)イ、(6)、(9)イ、(16)イ、(16の2)、(16の3)で延べ面積千平方メートル以上。二 (5)ロ、(7)、(8)、(9)ロ、(10)〜(15)、(16)ロ、(17)、(18)で千平方メートル以上のうち消防長又は消防署長が指定。三 避難階以外の階に特定用途があり直通階段が二(屋外等は一)以上ない。四 総務省令で定めるもの。これ以外は関係者が自ら点検してもよい
資格者に点検させる建物(出典 消防法施行令36条2項)
号施行令36条2項の中身(要約)
一別表第一(一)項〜(四)項、(五)項イ、(六)項、(九)項イ、(十六)項イ、(十六の二)項、(十六の三)項で、延べ面積が千平方メートル以上のもの
二別表第一(五)項ロ、(七)項、(八)項、(九)項ロ、(十)項〜(十五)項、(十六)項ロ、(十七)項、(十八)項で、延べ面積が千平方メートル以上のもののうち、消防長又は消防署長が指定するもの
三特定の用途の部分が避難階以外の階にあり、避難階又は地上に直通する階段が二(屋外に設けるなどの場合は一)以上ないもの
四総務省令で定める防火対象物

この条件に当たらない建物は、関係者が自ら点検してもかまいません。ただ、自ら点検する場合でも、点検の方法と報告書の様式は消防庁長官が決めたもの(施行規則31条の6第5項)に従います。点検に使う器具や知識の面で、実際には業者に頼む管理者が多いのはこのためです。マンションの場合の考え方はマンションの消防点検を見てください。

点検を頼める人は2種類

施行規則31条の6第7項は、「総務省令で定める資格を有する者」を、登録講習機関の講習を修了して免状の交付を受けた消防設備点検資格者としています。点検を頼める相手は、消防設備士と消防設備点検資格者の2種類です。

頼める相手できること点検できる範囲
消防設備士(甲種・乙種)工事(甲種)、整備、点検免状の類の設備と、告示第10号の一の表の設備
消防設備点検資格者(特種・第1種・第2種)点検だけ告示第10号の二の表の設備

点検資格者の中身は、この記事の後半、よく似た資格との違いの見出しで表にしています。点検資格者は整備ができないので、点検で不良が見つかったときの直しは、消防設備士に頼むことになります。

自社の社員に消防設備士を取らせる意味はあるか

ビルメンテナンス会社や、自社ビルの設備担当がいる会社では、社員に消防設備士を取らせるかを検討することがあります。条文と試験の原文から判断の材料を並べると、次のようになります。ここは法令が答えを決めているところではなく、この記事の整理です。

社員に取らせるか判断の目安。点検をだれがする建物か、施行令36条2項に当たれば消防設備士か点検資格者。建物にある設備の類、1つの類では建物の全部の設備は見られない。整備までしたいか、乙種は整備、工事は甲種。続けられるか、講習は5年以内ごと、1回七千円。報告の手間、報告書の作成と提出は関係者の義務のまま
社員に取らせるかの判断の目安(出典 消防法17条の3の3・17条の10/施行令36条・36条の8/施行規則33条の17)
見ること確かめる中身根拠
建物がどちらに当たるか施行令36条2項に当たれば、点検は消防設備士か点検資格者。当たらなければ自ら点検してもよい施行令36条
設備の類1つの類では建物の全部の設備は見られない。消火器なら乙6、自動火災報知設備なら第4類施行規則33条の3/告示第10号
整備までするか点検だけなら点検資格者でもよい。整備は消防設備士。工事は甲種消防法17条の5・17条の6
続けられるか講習を2年以内、その後5年以内ごとに受ける。講習の手数料は七千円施行規則33条の17/施行令36条の8
報告の手間報告書の作成と提出は、資格を取っても関係者の義務のまま消防法17条の3の3

一般に考えられる使い方は、消火器(乙6)のように設備の数が多くて手間のかかる類だけを社内で持ち、スプリンクラー設備や自動火災報知設備は業者に頼む、という分け方です。乙種は誰でも受験できるので、始めやすいのは乙6です。

注意したいのは、社員が資格を取っても、建物の点検と報告の義務は会社(関係者)に残ることです。点検の結果の記録、報告書の提出、不良の是正の手配は、資格があってもなくても管理者の仕事です。消防計画や防火管理の体制は防火管理者とはに、設備ではなく防火管理の状況を見る点検は防火対象物点検とはと防災管理点検とはにまとめています。

社員に取らせるときの段取り

社員に取らせると決めたら、試験に受かるまでより、受かったあとの管理のほうが長く続きます。センターと条文の原文から、会社側でやることを順に並べます。

段階会社側でやること根拠
申込み受ける類と受験地を決める。人数が多ければ団体で受験願書と受験料をまとめて出せるよくある質問Q22、Q25
合格受験した都道府県の支部に免状の交付申請を出す。交付を受けるまでは資格を取ったことにならないよくある質問Q12
免状の交付免状の写しと交付日を控える。2つ目の類を受けるときの科目免除に免状番号が要るよくある質問Q13
講習交付後の最初の4月1日から2年以内、その後は受講後の最初の4月1日から5年以内に受けさせる施行規則33条の17
写真免状の写真は10年ごとに書換えをする施行規則33条の5第2項
仕事のとき業務に従事するときは免状を携帯させる消防法17条の13

講習は、社員本人が期限を忘れていても会社が気づけるように、交付日と次の講習の期限を社内の一覧で持っておくのが確実です。講習を受けていない消防設備士は、17条の10の違反になります。

業者に頼むときの確かめ方

点検や整備を業者に頼むときは、作業に来る人の資格を確かめます。消防法17条の13の原文は「消防設備士は、その業務に従事するときは、消防設備士免状を携帯していなければならない。」です。免状を見せてもらえば、類と甲種か乙種かがわかります。

業者に頼むときの確かめ方。作業する人が消防設備士免状を携帯しているか。免状の類が建物の設備に合っているか。点検資格者なら第1種・第2種・特種のどれか。誘導灯は第4類か乙7に電気工事士又は電気主任技術者が加わっているか。工事なら甲種が着工届を10日前までに出すか
業者に頼むときの確かめ方(出典 消防法17条の13・17条の14/告示第10号)
確かめること理由
消防設備士免状か点検資格者の免状を持っているか施行令36条2項の建物は、資格者に点検させる義務がある
免状の類が建物の設備に合っているか類ごとに整備・点検できる設備が決まっている
誘導灯を見る人は電気の資格もあるか告示第10号で、第4類か乙7に電気工事士か電気主任技術者が加わった人
工事なら甲種か、着工届を出すか消防法17条の14で、着手しようとする日の十日前までに届け出る
写真の書換えの期限が過ぎていないか施行規則33条の5第2項で、免状の写真は過去十年以内に撮影したもの

業者の選び方や見積もりの見方は消防設備点検の費用と業者の探し方で詳しく書いています。

受験資格

消防試験研究センターの受験資格のページは、乙種について「誰でも受験できます。」と書いています。甲種は、消防法17条の8第4項と施行規則33条の8で決められた資格が要ります。

乙種の受験資格。誰でも受験できます。年齢・学歴・実務経験の条件なし。受験願書に付ける受験資格を証明する書類は乙種は要らない。第1類〜第7類のどれからでも受けられる
乙種の受験資格(出典 消防試験研究センター/消防法施行規則33条の13)

施行規則33条の13第1項は、受験願書に付ける書類から「(乙種消防設備士試験を受けようとする者については、第一号の書類を除く。)」としています。第一号は受験資格を証明する書類なので、乙種は証明書類が要りません。

甲種の受験資格(特類以外)

消防法17条の8第4項は、甲種を受けられる人を3つの号で決めています。一号は大学、高等専門学校、高等学校、中等教育学校で「機械、電気、工業化学、土木又は建築に関する学科又は課程を修めて卒業した者」、二号は「乙種消防設備士免状の交付を受けた後二年以上工事整備対象設備等の整備(第十七条の五の規定に基づく政令で定めるものに限る。)の経験を有する者」、三号は総務省令で定める者です。

甲種の受験資格(国家資格等)。甲種消防設備士は受験する類以外の甲種の免状。乙種消防設備士は免状の交付後2年以上の整備の経験。電気工事士、電気主任技術者、工事の補助5年、管工事施工管理技士、建築士、技術士、ガス主任技術者(第4類の受験に限る)ほか
甲種の受験資格(国家資格等)(出典 消防試験研究センター 受験資格/施行規則33条の8)
区分受験資格(要約)根拠
学歴機械、電気、工業化学、土木又は建築に関する学科又は課程を修めて卒業消防法17条の8第4項一号
乙種の経験乙種の免状の交付後、二年以上の整備の経験消防法17条の8第4項二号
技術士第二次試験に合格施行規則33条の8第1項四号
電気工事士電気工事士法の電気工事士施行規則33条の8第1項五号
電気主任技術者第一種、第二種又は第三種の免状施行規則33条の8第1項六号
実務経験工事整備対象設備等の工事の補助者として五年以上施行規則33条の8第1項七号
そのほか消防庁長官が定める者(センターの一覧に、管工事施工管理技士、建築士、無線従事者、配管技能士、給水技術者などが並ぶ)施行規則33条の8第1項八号/センター
甲種の受験資格(学歴)。大学・短大・高専は指定の学科又は課程を修めて卒業。高等学校・中等教育学校は指定の学科を卒業、ない場合は授業科目8単位以上。大学・専修学校などは授業科目を15単位以上修得。各種学校は講義15時間・実習30時間・実験等45時間を1単位として15単位以上。大学院は理学・工学・農学・薬学に相当する修士又は博士。認定電気工事従事者認定証と監理技術者資格者証では受験資格なし
甲種の受験資格(学歴)(出典 消防試験研究センター 受験資格・よくある質問/施行規則33条の8)

学歴の条件では、指定の学科名に当てはまるものがない場合でも、センターは、大学などは「機械、電気、工業化学、土木又は建築に関する授業科目を15単位以上修めて卒業されたことを単位修得証明書で確認を受ける必要があります。」と案内しています。高等学校の場合は8単位以上です。

センターのよくある質問では、認定電気工事従事者認定証(Q4)と監理技術者資格者証(Q6)について質問が載っています。持っている資格で受けられるかわからないときは、受験する都道府県のセンター支部に聞くのが確実です。センターも「不明な点は、受験する都道府県の各支部にお問い合わせください。」と書いています。

甲種特類の受験資格

甲種特類は、ほかの類の甲種の免状を持っている人だけが受けられます。施行規則33条の8第2項の原文は、特類を受けられる者を「第一類から第三類までのいずれか、第四類及び第五類の指定区分に係る免状の交付を受けている者」としています。

甲種特類の受験資格。消火設備は甲種1〜3類のどれか1つ、警報設備は甲種4類、避難設備は甲種5類。3種類以上の免状の交付を受けている。特類は筆記試験だけ(実技なし)。科目免除はありません。試験時間は2時間45分
甲種特類の受験資格(出典 消防法施行規則33条の8・33条の9/消防試験研究センター)

センターの説明では「甲種特類を受験するには、甲種第1類から第3類までのいずれか一つ、甲種第4類及び甲種第5類の3種類以上の免状の交付を受けていることが必要です。」です。受験のときは、それらの免状の写しを付けます。

受験資格を証明する書類

受験資格の種類付ける書類(センターの案内)
大学卒業等(指定学科又は課程)卒業証書・学位記のコピー、又は卒業証明書・単位修得証明書・科目履修証明書の原本又はコピー
実務経験実務経験証明書(受験願書のB面の様式)
甲種消防設備士、電気工事士、電気主任技術者、建築士など免許・免許証等の写し
技術士、管工事施工管理技士、配管技能士など修了・合格証書等の写し
甲種特類甲種第1類〜第3類のいずれか、第4類、第5類の免状の写し

センターは、過去にいずれかの支部で甲種の受験願書を受理された人は、そのときの受験票か試験結果通知書で、特類以外の甲種の受験資格の証明に代えられると案内しています。

受験資格についてセンターが答えていること

センターのよくある質問には、受験資格の質問がまとまっています。主なものを、センターの回答の中身で並べます。

質問センターの回答(要約)よくある質問
大学を出たが学科が合っているかわからない学科又は課程と認められない場合は、授業科目を大学などは15単位、高等学校などは8単位以上修得している必要があるQ2
外国の大学を出た機械、電気、工業化学、土木又は建築の学科又は課程を修めて卒業していれば受験資格がある。外国語の証明書類は日本語訳を付けるQ3
認定電気工事従事者認定証がある受験資格はない。第一種又は第二種電気工事士免状が要るQ4
理系の大学院を出た理学、工学、農学又は薬学に相当する専攻分野の修士又は博士の学位があれば受験資格があるQ5
監理技術者資格者証がある受験資格はない。管工事施工管理の1級又は2級の検定に合格していれば受験資格があるQ6
工事の補助5年の数え方実務に従事した日から起算して5年以上。受験しようとする類の設備の工事の補助の経験が要るQ7
複数の会社の経験個々の会社での実務経験について証明が取れれば合算できるQ8
国籍国籍に関係なく受験し、免状を取得できるQ19
年齢受験制限はなく、どなたでも受験できる。ただし甲種は受験資格が要るQ20

実務経験で甲種を受ける場合は、受験しようとする類の工事の補助の経験が要る点に注意します。第4類の工事の補助を5年しても、第1類の受験資格にはなりません。

試験の科目と問題数

施行規則33条の9は、甲種特類は筆記試験だけ、それ以外は筆記試験と実技試験で行うと決めています。原文には「ただし、実技試験は、当該試験の筆記試験の合格者に限ることができる。」ともあります。科目は33条の10で、特類以外は「機械又は電気に関する基礎的知識」「消防用設備等の構造、機能及び工事又は整備の方法」「消防関係法令」の3つです。

問題数はセンターの試験科目及び問題数のページに載っています。

甲種(第1類〜第5類)の問題数。法令の共通8問、類別7問。基礎的知識は1〜3類が機械6・電気4、4類が電気10、5類が機械10。構造・機能・工事・整備は1〜3類が機械10・電気6・規格4、4類が電気12・規格8、5類が機械12・規格8。筆記は計45問。実技は鑑別等5・製図2
甲種(第1類〜第5類)の問題数(出典 消防試験研究センター 試験科目及び問題数)
甲種の科目第1類〜第3類第4類第5類
消防関係法令(共通)888
消防関係法令(類別)777
基礎的知識機械6、電気4電気10機械10
構造・機能・工事・整備機械10、電気6、規格4電気12、規格8機械12、規格8
筆記の計454545
実技鑑別等5、製図2鑑別等5、製図2鑑別等5、製図2
乙種(第1類〜第7類)の問題数。法令の共通6問、類別4問。基礎的知識は1〜3類が機械3・電気2、4類・7類が電気5、5類・6類が機械5。構造・機能・整備は1〜3類が機械8・電気4・規格3、4類・7類が電気9・規格6、5類・6類が機械9・規格6。筆記は計30問。実技は鑑別等5
乙種(第1類〜第7類)の問題数(出典 消防試験研究センター 試験科目及び問題数)
乙種の科目第1類〜第3類第4類・第7類第5類・第6類
消防関係法令(共通)666
消防関係法令(類別)444
基礎的知識機械3、電気2電気5機械5
構造・機能・整備機械8、電気4、規格3電気9、規格6機械9、規格6
筆記の計303030
実技鑑別等5鑑別等5鑑別等5
甲種特類の問題数。工事整備対象設備等の構造・機能・工事・設備15、火災及び防火15、消防関係法令15、計45。実技試験はなし。合格基準は各科目40%以上で全体の60%以上
甲種特類の問題数(出典 消防試験研究センター 試験科目及び問題数・試験の方法)

甲種特類は、構造・機能・工事・設備、火災及び防火、消防関係法令が各15問で、計45問です。実技はありません。

試験の方法と時間

センターの試験の方法では、筆記は「マーク・カードを使う筆記試験」で全種が四肢択一式、実技は「写真・イラスト・図面等による記述式」です。

試験の方法。筆記は四肢択一式でマーク・カードを使う。実技は写真・イラスト・図面等による記述式。実技試験は筆記試験の合格者に限ることができる。持ち物は受験票(写真貼付)・鉛筆又はシャープペンシル(HB又はB)・消しゴム
試験の方法(出典 消防試験研究センター 試験の方法・注意事項/施行規則33条の9)
試験時間(免除なし)。甲種(特類以外)3時間15分、甲種特類2時間45分、乙種1時間45分。途中退室は試験開始から35分間はできない。一部免除があると試験時間は短くなる
試験時間(出典 消防試験研究センター 試験の方法・よくある質問 Q27)
種類試験時間(免除なし)
甲種(特類以外)3時間15分
甲種特類2時間45分
乙種1時間45分

センターのよくある質問Q27は、途中退室について「途中退室は、試験開始から35分間はできませんが、それ以降は試験官の指示により途中退室が可能となります。」と答えています。試験科目の一部が免除される人は、免除される問題の数に応じて試験時間が短くなります。

合格基準

施行規則33条の11の2は、筆記試験の合格基準を、科目ごとの成績が「四十パーセント以上」で、科目全体の成績が「六十パーセント以上」と決めています。実技試験は「成績が六十パーセント以上であることとする。」です。

合格基準。筆記は各科目40%以上(法令・基礎的知識・構造機能のそれぞれ)、筆記全体の出題数の60%以上(正解数÷解答した問題数)、実技60%以上(特類は実技なし)。一部免除がある人は免除を受けた以外の問題で判定する
合格基準(出典 消防試験研究センター 試験の方法/施行規則33条の11の2)
区分筆記実技
甲種特類各科目40%以上で、全体の出題数の60%以上なし
特類以外各科目40%以上で、全体の出題数の60%以上60%以上
一部免除がある人免除を受けた以外の問題で上の成績免除を受けた以外の問題で60%以上

気をつけたいのは、全体の60%は、科目ごとの正答率の平均ではなく、解答した問題の数に対する正解の数で判定されることです。センターのよくある質問Q32は、法令7問中7問、基礎知識10問中4問、構造・機能20問中8問の例を挙げ、「総解答数37問に対して総正解数19問に対する正解率は、51.35%となり、不合格ということになります。」と説明しています。

平均が60%でも不合格になる例。法令 解答数7・正解数7・100%、基礎知識 10・4・40%、構造・機能 20・8・40%、合計37・19・51.35%。率を単純に平均すると60%だが、判定は総解答数に対する正解数なので51.35%で不合格
平均が60%でも不合格になる例(出典 消防試験研究センター よくある質問 Q32)

問題数の多い科目で点を落とすと、ほかの科目が満点でも全体の60%に届かないことがあります。特に構造・機能は問題数が多いので、ここを落とさないことが合格の近道です。

試験の一部免除

施行規則33条の11は、持っている資格に応じて試験科目の一部を免除すると決めています。センターのよくある質問Q11も同じ内容を案内しています。

試験の一部免除を受けられる人。他の類の消防設備士は法令の共通部分、類の組み合わせで基礎的知識も。電気工事士は基礎的知識と構造機能の電気の部分、実技の電気のもの。電気主任技術者は基礎的知識と構造機能の電気の部分。技術士は部門に応じた類の基礎的知識と構造機能。消防団員5年以上と機関科は乙5・乙6の基礎的知識と実技。合格しても免状の交付を受ける前は免除にならない。特類は免除なし
試験の一部免除を受けられる人(出典 消防法施行規則33条の11/消防試験研究センター よくある質問)
持っている資格免除の中身(要約)根拠
ほかの類の消防設備士の免状法令の共通部分。類の組み合わせによって基礎的知識も施行規則33条の11第4項
電気工事士基礎的知識と構造・機能の電気に関する部分、実技の電気に関するもの施行規則33条の11第2項
電気主任技術者基礎的知識と構造・機能の電気に関する部分施行規則33条の11第3項
技術士(第二次試験合格)部門に応じた類の基礎的知識と構造・機能施行規則33条の11第1項
五年以上の消防団員で機関科を修了第五類又は第六類の乙種で、基礎的知識と実技施行規則33条の11第6項

センターのよくある質問Q12は「消防設備士の資格は、免状の交付を受けなければ取得したことになりません。」とし、試験に合格しても次の受験願書の提出までに免状の交付を受けていなければ免除は受けられない、と答えています。続けて別の類を受ける予定なら、免状の交付申請を早めに済ませておきます。

免除を受けた場合の試験時間は、センターの一部免除・試験時間一覧(甲種)と同(乙種)に載っています。乙6と、甲種第1類・第4類、乙4・乙7の主な行は次の図のとおりです。

甲種第1類・第4類の免除と試験時間。一般受験者はどちらも3時間15分。甲種4又は5類(甲1)、甲種1〜3・5類(甲4)の免状所持者は3時間00分。甲種2又は3類(甲1)は2時間30分。電工は甲1が3時間00分、甲4が2時間30分。電主は甲1が3時間00分、甲4が2時間30分
甲種第1類・第4類の免除と試験時間(出典 消防試験研究センター 一部免除・試験時間一覧 甲種)
乙種第4類・第7類の免除と試験時間。一般受験者1時間45分。他の設備士の免状1時間30分。乙4は乙7、乙7は甲4・乙4の免状で1時間15分。電工1時間00分。電主1時間15分。電気工事士は4類と7類を同じ時間帯に受ける複数受験ができる
乙種第4類・第7類の免除と試験時間(出典 消防試験研究センター 一部免除・試験時間一覧 乙種・よくある質問 Q18)

センターのよくある質問Q18は、複数の類の同時受験について「複数受験は電気工事士免状を有している場合のみ、試験科目の一部免除を申請することにより第4類と第7類の試験を同一時間帯に受験することが可能です。」と書いています。それ以外の複数受験は支部によって違うので、受ける都道府県の支部に確かめます。

試験手数料と申込み

センターの受験の申請のページでは、試験手数料は甲種6,600円、乙種4,400円で、消費税は非課税です。センターは「一旦払込みされた試験手数料はお返しできません。」としています。

かかるお金(原文の金額)。試験 甲種6,600円、乙種4,400円。免状の新規交付2,900円(1種類につき)。写真の書換え1,600円。本籍等の書換え700円。再交付1,900円。講習 七千円(施行令36条の8)。試験手数料・免状手数料は非課税。一旦払い込んだ試験手数料は返ってこない
かかるお金(出典 消防試験研究センター/消防法施行令36条の8)
手続き金額出典
試験(甲種)6,600円センター 試験の方法
試験(乙種)4,400円センター 試験の方法
免状の新規交付2,900円(1種類につき)センター 新規免状の交付
写真の書換え1,600円センター 写真の書換え
本籍等の書換え700円センター 本籍等の書換え
再交付1,900円センター 再交付
講習七千円消防法施行令36条の8

申込みは、センターの電子申請か、書面の受験願書で行います。センターは「すべての試験で電子申請が可能です。」とし、令和10年度から受験申込みは原則として電子申請のみとなる予定だと案内しています。電子申請の試験手数料は、クレジットカード、PayPay、メルペイ、コンビニ払い又はペイジーで払えます。

申込みから結果まで(電子申請の場合)。1 受験する都道府県を選んで電子申請。居住地にかかわらず希望する都道府県で受験できる。2 試験手数料を払う。クレジットカード・PayPay・メルペイ・コンビニ・ペイジー。3 受験票は試験日のおおむね10日前までにメールで知らせる。4 試験は受験票に書かれた集合時刻までに集合。5 結果は受験番号の公示と郵便ハガキ。ハガキは発表から2〜3日後
申込みから結果まで(出典 消防試験研究センター 受験の申請・注意事項・よくある質問 Q33)
段階中身(センターの案内)
申込み電子申請か書面。同一試験日に電子申請と書面申請で重複して申請することはできない
受験票電子申請は試験日のおおむね10日前までにダウンロードの案内メール。書面は試験実施日のおおむね1週間前までに郵送
試験当日写真を貼付した受験票、鉛筆又はシャープペンシル(HB又はB)、消しゴム
合格発表支部別に合格者の受験番号を公示し、受験者には郵便ハガキで通知。センターのホームページにも掲示
試験結果通知書地域によって差はあるが、発表から2~3日後には届く(よくある質問Q33)
試験当日の持ち物と禁止のもの。写真を貼付した受験票、鉛筆又はシャープペンシル(HB又はB)、消しゴム。使えないものはテンプレート等の定規類、電卓、スマートフォン、携帯電話、スマートウォッチその他の機器。往復は公共交通機関。会場付近の路上駐車はしない
試験当日の持ち物と禁止のもの(出典 消防試験研究センター 注意事項)

センターの注意事項は、試験会場では「テンプレート等の定規類、電卓、スマートフォン、携帯電話、スマートウォッチその他の機器の使用はできません。」としています。電卓が使えない点は、計算問題の練習のときから意識しておきます。

受験地、日程、団体での申込み

試験は都道府県ごとに行われますが、住んでいる都道府県で受ける必要はありません。センターのよくある質問Q22は「ご希望の都道府県で受験できます。」と答えています。申請は受験したい都道府県のセンター支部に出します。

知りたいことセンターの回答(要約)よくある質問
試験日程センターのホームページに各都道府県の試験日程を掲示。年度途中で変更もある。早ければ2月末に翌年度の日程を知らせる都道府県もあるQ21
居住地以外で受ける希望の都道府県で受験できる。申請は受験したい都道府県の支部へQ22
受験願書を郵便で返信用封筒を同封して申し込めば郵便でも送ってもらえるQ23
古い受験願書、他県の受験願書使えるが、古いものは試験手数料の払い方が郵便払込票に限られる。受験願書は全国共通Q24
会社でまとめて申し込む団体として受験願書の提出と受験料の支払いをまとめて行えるQ25
不合格のあとの再申請甲種の受験資格の証明に限り、過去の受験票又は試験結果通知書で代替できるQ26
参考書や問題集センターは参考書、問題集の出版や販売、受験準備講習をしていないQ28
法令が改正されたとき施行日以降の試験は改正された内容で出題されるQ30

社員にまとめて受けさせる会社は、Q25の団体申込みが使えます。電子申請で団体受験をする場合の取り扱いは、センターの電子申請のQ&Aに別に書かれています。過去に出題された問題は、センターの消防設備士試験のページに載っています。

試験の机の上に、マークシートと鉛筆と消しゴムが置いてある
筆記試験(イメージ)

合格率(センターの公表値を原文どおり)

消防設備士の合格率は、センターの試験実施状況のページで公表されています。ただし、公表されているのは、今年度の累計(この記事の確認時点では令和8年4月~令和8年7月)と前年度の同じ時期、そして月ごとの数字です。類別の年度通年の合格率をまとめたページは見つからず、取得できませんでした。

この記事では、センターの数字をそのまま載せ、平均や「だいたい何割」のような丸めは作りません。表の「R7」は、センターの注記のとおり「昨年度同時期の値」です。

甲種(令和8年4月~7月の累計と前年度同時期)

甲種の合格率 類別。令和8年4月〜7月の累計(R8)と昨年度同時期(R7)。特類 R8 30.5%/R7 40.3%。第1類 35.7%/25.4%。第2類 36.6%/24.2%。第3類 36.6%/28.6%。第4類 37.1%/36.6%。第5類 47.1%/38.1%。甲種計 37.3%/32.1%
甲種の合格率(出典 消防試験研究センター 試験実施状況)
甲種R8 受験者R8 合格者R8 合格率R7 受験者R7 合格者R7 合格率
特類41012530.5%30312240.3%
第1類3,5731,27635.7%3,28583625.4%
第2類1,30147636.6%1,05425524.2%
第3類1,17342936.6%1,19934328.6%
第4類5,9602,21037.1%5,6902,08236.6%
第5類1,12452947.1%99838038.1%
甲種計13,5415,04537.3%12,5294,01832.1%

乙種(令和8年4月~7月の累計と前年度同時期)

乙種の合格率 類別。令和8年4月〜7月の累計(R8)と昨年度同時期(R7)。第1類 R8 35.6%/R7 29.2%。第2類 24.5%/27.7%。第3類 27.0%/21.9%。第4類 36.2%/32.7%。第5類 45.9%/36.5%。第6類 38.9%/37.5%。第7類 68.0%/66.0%。乙種計 41.8%/39.7%
乙種の合格率(出典 消防試験研究センター 試験実施状況)
乙種R8 受験者R8 合格者R8 合格率R7 受験者R7 合格者R7 合格率
第1類47216835.6%43812829.2%
第2類1884624.5%1774927.7%
第3類2005427.0%2565621.9%
第4類2,08575536.2%1,87561432.7%
第5類30514045.9%27710136.5%
第6類8,2923,22638.9%7,2162,70837.5%
第7類1,6841,14568.0%1,5451,01966.0%
乙種計13,2265,53441.8%11,7844,67539.7%
甲乙の合計26,76710,57939.5%24,3138,69335.8%

同じ類でも、R8とR7で10ポイント以上違う類があります。甲種第1類はR8が35.7%、R7が25.4%です。数か月分の累計なので、受ける時期や人数で動きます。1つの数字だけで難しい、やさしいを決めないほうが安全です。

受験者の数も類によって大きく違います。R8の累計で受験者が多いのは、乙種第6類の8,292人、甲種第4類の5,960人、甲種第1類の3,573人、乙種第4類の2,085人の順です。反対に、乙種第2類は188人、乙種第3類は200人で、受験者が少ない類では数十人の差で合格率が大きく動きます。

合格率を見るときは、次の3つを確かめると読み違えにくくなります。1つ目は、何か月分の数字か(累計か、1か月分か、年度全体か)。2つ目は、甲種か乙種か、何類か。3つ目は、受験者の数です。この記事では、センターの表の数字をそのまま使い、足したり平均したりはしていません。

同じ4月から7月の期間で、前の年度と比べると動きが大きい類もあります。センターの表で、甲種第1類は令和7年度の同時期が25.4%、令和8年度が35.7%です。甲種第2類は24.2%から36.6%、甲種第5類は38.1%から47.1%に上がっています。反対に、甲種特類は40.3%から30.5%に下がっています。乙種では、第5類が36.5%から45.9%、第1類が29.2%から35.6%に上がり、第2類は27.7%から24.5%に下がっています。

1年でこれだけ動くので、ある年度の合格率だけを見て、この類はやさしい、難しいと決めるのは危ういと言えます。受ける類を決めるときは、合格率よりも、建物にある設備と仕事で何をするかを先に考えるほうが確かです。

令和7年度の全体(事業報告書)

年度全体の数字は、センターの令和7年度 事業報告書に載っています。ここは類別ではなく、消防設備士試験の全体です。

令和7年度の消防設備士試験 全体(事業報告書)。受験申請者数133,457人、前年度比+16,996で過去最多。受験者数100,198人、前年度比+11,913。合格者数35,514人、前年度比+5,636。合格率35.4%、前年度比+1.6ポイント
令和7年度の消防設備士試験の全体(出典 消防試験研究センター 令和7年度 事業報告書)
項目令和7年度前年度比
受験申請者数133,457人+16,996
受験者数100,198人+11,913
合格者数35,514人+5,636
合格率35.4%+1.6ポイント

事業報告書は、受験申請者数について「令和7年度の受験申請者数は、過去最多となった。」と書いています。前年度の令和6年度は116,461人でした。

消防試験研究センター 令和7年度 事業報告書の消防設備士試験の実施状況の表
事業報告書の原本(出典 消防試験研究センター 令和7年度 事業報告書 PDF)
試験の回数と電子申請(令和7年度)。甲種の試験実施回数813回(特類119・第4類161など)。乙種の試験実施回数962回(第6類172・第4類160など)。電子申請率84.5%(112,780人)。令和10年度から受験申込みは原則として電子申請のみとなる予定
試験の回数と電子申請(出典 消防試験研究センター 令和7年度 事業報告書・消防設備士試験)

同じ事業報告書によると、令和7年度の試験の実施回数は甲種が813回、乙種が962回です。消防設備士試験の電子申請率は84.5%(112,780人)でした。都道府県ごとに年に何回も試験があるので、日程はセンターの試験日程のページで受ける都道府県を選んで確かめます。

令和7年度3月の1か月分(類別)

月ごとのページでは、類別の受験者、合格者、合格率が載っています。令和7年度の最後の月、3月の試験実施状況は次のとおりです。

令和7年度3月の1か月分。甲種特類 受験者139・合格者30・21.6%。甲種第1類1,862・500・26.9%。甲種第4類3,331・1,090・32.7%。甲種計6,652・2,082・31.3%。乙種第4類1,036・354・34.2%。乙種第6類4,615・1,925・41.7%。乙種第7類671・441・65.7%。乙種計6,954・2,927・42.1%。合計13,606・5,009・36.8%
令和7年度3月の1か月分(出典 消防試験研究センター 試験実施状況 3月)
試験種類受験者(人)合格者(人)合格率(%)
甲種特類1393021.6
甲種第1類1,86250026.9
甲種第2類45512527.5
甲種第3類42414534.2
甲種第4類3,3311,09032.7
甲種第5類44119243.5
甲種計6,6522,08231.3
乙種第1類2666424.1
乙種第2類942829.8
乙種第3類1033029.1
乙種第4類1,03635434.2
乙種第5類1698550.3
乙種第6類4,6151,92541.7
乙種第7類67144165.7
乙種計6,9542,92742.1
合計13,6065,00936.8

令和7年度の都道府県別合格者数のPDF(センター)の全国合計は、甲種の小計が15,912人、乙種の小計が19,602人、合計35,514人で、事業報告書の合格者数と一致します。合格者の受験番号は、センターの合格者受験番号掲示で確かめられます。

乙6(乙種第6類)は消火器

乙6は、乙種第6類の消防設備士です。施行規則33条の3第3項の表で、第六類の設備は「消火器」です。告示第10号で、第六類の乙種消防設備士は「簡易消火用具」も点検できます。

乙種第6類(乙6)消火器の整備と点検。整備できる設備は消火器。加えて点検できるのは簡易消火用具。問題数は筆記30(法令10・機械5・構造機能15)と実技の鑑別等5。受験者(R8 4〜7月)8,292人、合格率38.9%。令和7年度の合格者11,541人。免状の数(累積)320,731
乙種第6類(出典 施行規則33条の3/告示第10号/消防試験研究センター/消防白書)
項目乙6の数字・中身出典
整備できる設備消火器施行規則33条の3第3項
加えて点検できる設備簡易消火用具告示第10号
筆記30問(法令 共通6・類別4、基礎的知識 機械5、構造・機能・整備 機械9・規格6)センター 試験科目及び問題数
実技鑑別等5センター 試験科目及び問題数
申請者(R8 4〜7月)10,702人(R7同時期 9,281人)センター 試験実施状況
受験者と合格率(R8 4〜7月)8,292人、38.9%(R7同時期 7,216人、37.5%)センター 試験実施状況
令和7年度の合格者11,541人(都道府県別合格者数の全国合計)センター 都道府県別合格者数
免状の数(累積)320,731(令和7年3月31日現在)消防白書 資料1-1-64

乙6の申請者は、令和8年4月~7月の累計で10,702人と、甲種と乙種のすべての類の中で最も多い数字です。消火器はほとんどの建物にあるので、ビルメンや設備担当が最初に受ける類として選ばれやすいと考えられます。

廊下の壁ぎわに赤い消火器が何本も並んでいる
消火器(イメージ)

乙6の一部免除と試験時間

乙種第6類の免除と試験時間。一般受験者(免除なし)1時間45分。甲種1〜4類又は乙種1〜4・7類 1時間30分。甲種5類・乙種5類のいずれか 1時間15分。電工又は電主の免状所持者 1時間45分。特定の消防団員 1時間15分。電工・電主の免状があっても乙6の試験時間は短くならない
乙種第6類の免除と試験時間(出典 消防試験研究センター 一部免除・試験時間一覧 乙種)
消防試験研究センターの一部免除・試験時間一覧(乙種)のうち、乙種第6類の行
一部免除・試験時間一覧 乙種第6類の原本(出典 消防試験研究センター PDF)
免除資格乙6の試験時間
一般受験者(免除なし)1時間45分
甲種1~4類又は乙種1~4・7類1時間30分
甲種5類・乙種5類のいずれか1時間15分
電工又は電主の免状所持者1時間45分
特定の消防団員1時間15分

乙6は電気の部分がない類なので、電気工事士や電気主任技術者の免状があっても試験時間は短くなりません。センターの一覧は「特定の消防団員」を「5年以上消防団員として勤務し、かつ、消防学校の教育訓練のうち専科教育の機関科を修了した 方です。」と説明しています。

乙6を持つと消火器の整備ができますが、古い消火器の処分や、使用期限が来た消火器の入れ替えは別の話です。処分の方法は消火器の廃棄・処分方法に、交換の時期と耐圧性能点検は消火器の交換にまとめています。

第4類(甲4・乙4)と乙7

第4類は、自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備の類です。乙7は漏電火災警報器の整備ができます。どちらも電気の知識が中心の類です。

第4類(甲4・乙4)自動火災報知設備など。設備は自動火災報知設備・ガス漏れ火災警報設備・消防機関へ通報する火災報知設備ほか。加えて非常警報設備・排煙設備・非常コンセント設備などを点検できる。誘導灯・誘導標識は電気工事士又は電気主任技術者の免状もあれば点検できる。合格率(R8 4〜7月)甲4 37.1%、乙4 36.2%。免状の数(累積)甲種332,118・乙種113,260
第4類(出典 施行規則33条の3/告示第10号/消防試験研究センター/消防白書)
項目甲4乙4乙7
整備できる設備自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備同じ(工事はできない)漏電火災警報器
受験者(R8 4〜7月)5,960人2,085人1,684人
合格率(R8 4〜7月)37.1%36.2%68.0%
合格率(R7同時期)36.6%32.7%66.0%
免状の数(累積)332,118113,260213,517
乙種第7類(乙7)漏電火災警報器。整備できる設備は漏電火災警報器。加えて非常警報器具・非常警報設備・排煙設備などを点検できる。合格率(R8 4〜7月)68.0%(R7同時期66.0%)。電工の試験時間1時間00分。免状の数(累積)213,517
乙種第7類(出典 施行規則33条の3/告示第10号/消防試験研究センター/消防白書)

乙7の合格率は、R8の累計で68.0%、R7同時期で66.0%と、ほかの類より高い数字が続いています。電気工事士の免状がある人は、乙7の試験時間が1時間00分になります。第4類と乙7は、告示第10号で非常警報設備や排煙設備なども点検できる類で、電気の資格が加わると誘導灯と誘導標識も点検できます。

免状の交付と書換え

試験に合格しただけでは、消防設備士にはなりません。免状の交付を受けて初めて消防設備士です。消防法17条の7第1項の原文は「消防設備士免状は、消防設備士試験に合格した者に対し、都道府県知事が交付する。」です。

合格してから免状を持ち続けるまで。1 合格 受験番号の公示と試験結果通知書。2 免状の交付申請 受験した都道府県の支部へ。2,900円(1種類につき)。3 免状の交付 都道府県知事が交付。4 講習 交付後の最初の4月1日から2年以内、その後5年以内ごと。5 写真の書換え 10年に1回。1,600円
合格してから免状を持ち続けるまで(出典 消防法17条の7/施行規則33条の17/消防試験研究センター)

施行令36条の3で、交付の申請先は、その試験を行った都道府県知事です。センターの新規免状の交付のページでは、申請先は「受験した各道府県の当センター支部(東京都の場合は、中央試験センター)」、手数料は「2,900円(1種類につき)」です。ほかの県で乙4を持っている人がB県で別の類に合格した場合も、交付申請先はB県知事です(よくある質問Q4)。

申請期間を過ぎても合格は取り消されませんが、センターは「申請期間を過ぎてからの申請は、交付までに日数が長くかかることがありますので、期限内に手続きされますようにお願いします。」としています。試験日から6ヶ月以上たって申請する場合は、新たに写真1枚が要ります。

免状の手続きと手数料。新規交付は試験に合格した人で2,900円。写真の書換えは写真の撮影日から10年たつ人で1,600円。本籍等の書換えは氏名・本籍・生年月日が変わった人で700円。再交付は亡失・滅失・汚損・破損した人で1,900円
免状の手続きと手数料(出典 消防試験研究センター 申請手続き一覧)
手続きだれが申請先手数料
新規交付試験に合格した人受験した道府県の支部(東京都は中央試験センター)2,900円(1種類につき)
写真の書換え写真が過去十年以内でなくなる人居住地、勤務地又は交付を受けた都道府県1,600円
本籍等の書換え氏名、本籍の都道府県、生年月日が変わった人交付した都道府県知事、又は居住地・勤務地の都道府県知事700円
再交付免状を亡失、滅失、汚損、破損した人交付又は書換えをした都道府県知事1,900円

免状は、よくある質問Q18のとおり「日本国内で有効です。」。A県で交付された免状でも、全国で仕事ができます。

写真の書換えは10年ごと

施行規則33条の5第2項で、免状の記載事項の1つは「過去十年以内に撮影した写真」です。センターのよくある質問Q9は「消防法令では、10年ごとに写真の書換えが義務付けられています。」と書いています。

写真の書換え(10年ごと)。免状の記載事項は過去十年以内に撮影した写真(施行規則33条の5第2項)。期限が過ぎても免状は失効しない。ただし速やかに書換えを。書換えを完了した日が次回の書換えの基準日になる。令和7年度書換え促進通知 8,038人 消防設備士。38都道県と受託契約
写真の書換え(出典 消防法施行規則33条の5/消防試験研究センター)

期限を過ぎても免状が失効することはありませんが、センターは「法令により定められていますので速やかに書換えの申請を行ってください。」としています。センターの事業報告書によると、令和7年度は38都道県と受託契約し、写真書換え未了者への書換え促進通知を、消防設備士では8,038人に送っています。

書換えが要るとき、再交付

施行令36条の5は、免状の記載事項に変更があったとき「当該免状を交付した都道府県知事又は居住地若しくは勤務地を管轄する都道府県知事にその書換えを申請しなければならない。」としています。免状の記載事項は、施行令36条の4で交付年月日と交付番号、氏名と生年月日、本籍地の属する都道府県、免状の種類などです。

書換えが要るとき・要らないとき。要るのは氏名、本籍(都道府県が変わる)、生年月日、写真(10年)。要らないのは住所の変更、同一都道府県内の本籍の変更。申請先は居住地・勤務地・交付を受けた都道府県。東京都は都内の消防署(稲城市・島しょ地域を除く)にも出せる
書換えが要るとき・要らないとき(出典 消防法施行令36条の5/消防試験研究センター)

免状に住所は載っていないので、引越しだけなら書換えは要りません。免状をなくしたときは再交付を申請します。施行令36条の6第2項で、再交付を受けたあとに元の免状が見つかったら「これを十日以内に免状の再交付をした都道府県知事に提出しなければならない。」とされています。

免状をなくしたとき。1 再交付を申請 交付又は書換えをした都道府県。1,900円。2 なくした免状が見つかったら十日以内に再交付をした都道府県知事に提出。免状番号は電話やメールでは教えてもらえない。本人確認できるものを持って支部の窓口へ
免状をなくしたとき(出典 消防法施行令36条の6/消防試験研究センター)

使わなくなった類の免状は、一部を自主返納することもできます。この場合は書換え申請書と手数料700円、消防設備士免状自主返納申請書が要ります(よくある質問Q21)。

旧姓の併記

消防設備士の免状には、旧姓を併記できます。センターの免状のよくある質問Q23からQ26に、手続きと手数料がまとまっています。旧姓の併記や変更の申請には、戸籍抄本や旧姓が記載された住民票などの公的機関が発行した文書が要ります。旧姓の削除だけなら、その文書は要りません(Q25)。

いつ申請するか手数料(よくある質問Q26)
新規免状の交付申請にあわせて旧姓併記2,900円
氏名の書換えにあわせて旧姓併記(旧姓変更・削除)700円
写真の書換えにあわせて旧姓併記(旧姓変更・削除)1,600円
再交付に併せて旧姓併記(旧姓変更・削除)1,900円

新規交付にあわせる場合は、免状申請用紙の氏名欄に印刷された氏名に、旧姓を括弧書きで書き足して申請します。センターの記載例は「消防(◯◯)花子」です(Q24)。すでに免状を持っている人は、消防設備士免状書換・再交付申請書で申請し、申請先は写真の書換え、本籍等の書換え、再交付と同じです(Q23)。

免状を持っていた家族が亡くなったとき

免状は返納できます。センターの免状のよくある質問Q22によると、免状を取得していた人の関係者が消防設備士免状返納届出書に必要事項を書き、免状を添えて、交付を受けた知事(複数ある場合はそのいずれか)へ届け出ます。免状を紛失している場合は、添える必要はありません。

複数の類を持つとき

消防設備士の免状は、類ごとに別のカードになるわけではありません。施行規則33条の4の2は、同じ日に二以上の種類の免状を交付するときは「一の種類の免状に他の種類の免状に係る事項を記載して」交付するとしています。すでに免状を持っている人に別の種類の免状を交付するときも、新しい免状に既得免状の事項を記載して交付します。

そのため、新しい類の交付申請には、今持っている免状(既得免状)を付けます(施行規則33条の4第2項二号)。同じ条の第3項は、既得免状を付けられない「やむを得ない事情がある」と知事が認めるときは、既得免状の写しを付けさせることができるとしています。複数の種類を一度に申請したときも、手数料は種類ごとに要ります(よくある質問Q3)。

甲種と乙種の同じ類を持つ場合、乙種のほうだけを返納することはできません。センターのよくある質問Q21は、たとえば「甲種第4類と乙種第4類の免状を有している場合の乙種第4類」は返納できないとしています。

講習の受講期限(2年以内、その後5年以内ごと)

消防設備士には、講習を受ける義務があります。消防法17条の10の原文は「消防設備士は、総務省令で定めるところにより、都道府県知事(総務大臣が指定する市町村長その他の機関を含む。)が行う工事整備対象設備等の工事又は整備に関する講習を受けなければならない。」です。

いつまでに受けるかは施行規則33条の17が決めています。1項は「免状の交付を受けた日以後における最初の四月一日から二年以内に」、2項は「同項の講習を受けた日以後における最初の四月一日から五年以内に講習を受けなければならない。当該講習を受けた日以降においても同様とする。」です。

講習の受講期限。施行規則33条の17。免状の交付を受けた日、以後の最初の4月1日から2年以内に1回目の講習。講習を受けた日以後の最初の4月1日から5年以内に2回目の講習。以後同様のサイクル
講習の受講期限(出典 消防法施行規則33条の17/東京消防庁 講習案内)
回期限の起点期限根拠
1回目免状の交付を受けた日以後の最初の4月1日そこから2年以内施行規則33条の17第1項
2回目1回目の講習を受けた日以後の最初の4月1日そこから5年以内施行規則33条の17第2項
3回目以降前回の講習を受けた日以後の最初の4月1日そこから5年以内施行規則33条の17第2項

「最初の4月1日から」数えるので、実際の期限は3月31日になります。日付をあてはめた例は次のとおりです。これは条文にあてはめた計算の例で、東京消防庁の講習案内の図にも同じ日付の例が載っています。

受講期限の計算例。免状の交付 令和元年10月1日。交付後の最初の4月1日 令和2年4月1日。1回目の講習の期限 令和4年3月31日まで。講習を受けた日 令和3年5月1日。受講後の最初の4月1日 令和4年4月1日。2回目の講習の期限 令和9年3月31日まで。同じ講習区分の免状を複数持っても最初の免状交付が基準
受講期限の計算例(出典 消防法施行規則33条の17/東京消防庁 令和8年度 消防設備士講習案内)
東京消防庁 令和8年度 消防設備士講習案内の受講期限の説明と、R4/3/31とR9/3/31の受講期限が書かれた図
講習案内の原本(出典 東京消防庁 令和8年度 消防設備士講習案内 PDF)

期限は講習区分ごと。同じ区分は最初の交付が基準

講習は、免状の種類ごとではなく、4つの講習区分ごとに受けます。東京消防庁の令和8年度 消防設備士講習案内は、受講期限の見出しに「講習区分ごと」と書き、注で「講習区分が同一である免状の交付を受けた場合は、最初の免状交付が基準となります。」としています。

講習区分(期限は区分ごと)。特殊消防用設備等は甲種特類。消火設備は甲種第1・2・3類、乙種第1・2・3類。警報設備は甲種第4類、乙種第4・7類。避難設備・消火器は甲種第5類、乙種第5・6類。修了後6か月以内に他区分を受けると講習科目の一部免除を受けられる(効果測定は免除なし)
講習区分(出典 東京消防庁 講習案内/千葉県)
講習区分免状の種類
特殊消防用設備等甲種特類
消火設備甲種第1・2・3類、乙種第1・2・3類
警報設備甲種第4類、乙種第4・7類
避難設備・消火器甲種第5類、乙種第5・6類

たとえば乙4を持っている人が、あとから乙7を取っても、講習区分は同じ警報設備なので、期限の基準は最初の乙4の交付です。逆に、乙6(避難設備・消火器)と乙4(警報設備)を持つ人は、区分が違うので、それぞれの期限で2つの講習を受けます。東京消防庁の講習案内では、講習を修了した日の翌日から起算して6か月以内にほかの区分の講習を受けると、希望により講習科目の一部免除が受けられます(効果測定の一部免除はありません)。

講習の手数料と受け方(東京都と千葉県)

講習の手数料は、施行令36条の8で「法第十七条の十一第一項の規定により納付すべき手数料の額は、七千円とする。」と決められています。講習を行うのは都道府県や、その委託を受けた機関です。この記事では、東京都と千葉県の案内を原文で確かめました。ほかの46道府県の日程と申込み方法は取得できていないので、各都道府県の消防防災主管課のページで確かめてください。

東京消防庁の講習 オンラインと対面(令和8年度)。申請はオンラインが電子申請のみ、対面が都内の消防署等(稲城市・島しょ除く)。手数料はどちらも7,000円(非課税)で、オンラインはクレジットカードのみ。時間はオンラインが視聴期間約3週間、対面が午前9時00分〜午後5時00分。一部免除はオンラインはできない、対面は6か月以内の他区分なら午後1時00分から。オンラインはカメラ機能が要りキャンセルの返金なし。対面は原則、遅刻は受講できない
東京消防庁の講習(出典 東京消防庁 令和8年度 消防設備士講習案内)
項目東京消防庁 オンライン東京消防庁 対面千葉県
申請電子申請のみ東京都内の各消防署、消防分署又は消防出張所(稲城市及び島しょ地域を除く。)一般社団法人千葉県消防設備協会
手数料7,000円(非課税)。クレジットカード決済のみ7,000円(非課税)1講習につき7,000円(千葉県収入証紙)
時間動画の視聴期間は約3週間午前9時00分から午後5時00分まで午前9時10分から午後5時10分まで
講習科目の一部免除できない6か月以内の他区分なら午後1時00分から県のページで確認
会場自宅や職場のパソコン等(カメラ機能が要る)消防技術試験講習場(千代田区外神田4-14-4)県のページで確認

東京消防庁のオンライン講習は、受講のキャンセルによる手数料の返金はできず、動画の視聴にはカメラ機能が使えるパソコン等が要ると案内されています。対面講習は、原則として遅刻すると受講できず、早退すると修了と認められません。

千葉県の講習(令和8年度)。千葉県消防設備協会が受付。警報設備(甲乙4類・乙7類)は令和8年9月14日・令和9年2月16日。避難設備・消火器(甲乙5類・乙6類)は令和8年9月15日・令和9年2月17日。消火設備(甲乙1・2・3類)は令和8年9月16日・令和9年2月15日。1講習につき7,000円(千葉県収入証紙)。講習は午前9時10分から午後5時10分まで。受講期限内に受講しない場合は加点対象と県のページに書かれている
千葉県の講習(出典 千葉県 消防設備士義務講習)

千葉県の消防設備士義務講習のページには、令和8年度の講習として、警報設備が令和8年9月14日と令和9年2月16日、避難設備・消火器が令和8年9月15日と令和9年2月17日、消火設備が令和8年9月16日と令和9年2月15日と載っています。

講習を受けないとどうなるか

消防法の罰則(41条〜45条)を確かめましたが、17条の10の講習を受けないこと自体を直接罰する条文は見当たりませんでした。この点は「取得できず」とします。

ただし、消防法17条の7第2項は、危険物取扱者の13条の2第4項から第7項までを消防設備士免状に準用しています。13条の2第5項は、法令に違反しているときは、免状を交付した都道府県知事が「当該危険物取扱者免状の返納を命ずることができる」としています。講習を受けないことは17条の10の違反なので、返納命令の対象になりえます。返納命令に違反すると、44条九号で三十万円以下の罰金又は拘留です。

講習を受けないとどうなるか。1 講習は義務(消防法17条の10)。2 違反していれば返納命令がありうる(17条の7第2項で13条の2第5項を準用)。3 返納命令に違反すると44条九号で三十万円以下の罰金又は拘留。受けないこと自体を直接罰する条文は41条〜45条に見当たらなかった
講習を受けないとどうなるか(出典 消防法13条の2・17条の7・17条の10・44条/千葉県)

千葉県のページには「※受講期限内に受講しない場合は、加点対象となりますので注意してください。」と書かれています。加点の中身は、このページの原文では確かめられませんでした。また、13条の2第4項一号で、返納を命ぜられた日から起算して一年を経過しない者には、免状の交付を行わないことができるとされています。

オンライン講習(日本消防設備安全センター)のページは、取得を試みましたが本文が空で、取得できませんでした。

消防設備士の義務と罰則

消防法は、消防設備士本人にもいくつかの義務を課しています。

消防設備士の義務。業務を誠実に行い、質の向上に努める(消防法17条の12)。業務に従事するときは免状を携帯する(17条の13)。講習を受ける(17条の10)。甲種は工事の10日前までに着工届(17条の14)。免状は日本国内で有効
消防設備士の義務(出典 消防法17条の10〜17条の14/消防試験研究センター)
義務中身(要約)根拠
誠実義務その業務を誠実に行い、工事整備対象設備等の質の向上に努めなければならない消防法17条の12
免状の携帯業務に従事するときは、消防設備士免状を携帯していなければならない消防法17条の13
講習都道府県知事等が行う講習を受けなければならない消防法17条の10
着工届(甲種)工事に着手しようとする日の十日前までに、消防長又は消防署長に届け出る消防法17条の14
甲種の着工届。1 工事の設計 設計に関する図書を用意。2 着工届 着手しようとする日の十日前までに消防長又は消防署長へ。3 工事 甲種消防設備士が行う。届出を怠った者は44条八号 三十万円以下の罰金又は拘留
甲種の着工届(出典 消防法17条の14・44条/施行規則33条の18)

着工届は、施行規則33条の18で、工事整備対象設備等着工届出書に工事の設計に関する図書の写しを付けて出します。建物の管理者にとっては、改修工事の日程を組むときに、この十日前という期限を業者と共有しておくことが大切です。

罰則の主なもの。資格がないのに工事・整備(17条の5)は六月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金(42条十号)。着工届を怠る(17条の14)は三十万円以下の罰金又は拘留(44条八号)。返納命令に違反は三十万円以下の罰金又は拘留(44条九号)。点検結果の報告をしない・虚偽(17条の3の3)は三十万円以下の罰金又は拘留(44条十一号)
罰則の主なもの(出典 消防法42条・44条)
違反罰則根拠
資格がないのに工事・整備をした六月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金消防法42条1項十号
着工届を怠った三十万円以下の罰金又は拘留消防法44条八号
免状の返納命令に違反した三十万円以下の罰金又は拘留消防法44条九号
点検結果の報告をしない、虚偽の報告をした(関係者)三十万円以下の罰金又は拘留消防法44条十一号

最後の行は、消防設備士ではなく建物の関係者の罰則です。点検を業者に頼んでも、報告をしなければ関係者が罰則の対象になります。罰則の表記は、e-Govで2026年9月26日に取得した現行の条文(拘禁刑の表記)です。

消防設備士の数

総務省消防庁の令和7年版 消防白書 資料1-1-64は、令和7年3月31日現在の消防設備士の数を類別に載せています。備考に「設備士の数は、免状作成件数の累積である。」とあるので、今仕事をしている人の数ではなく、これまでに作られた免状の累計です。

消防設備士の数(免状の累積)令和7年3月31日現在。甲4 332,118、乙6 320,731、乙7 213,517、甲1 160,153、乙4 113,260、甲2 51,585、甲3 46,215、甲5 43,082。甲種638,657・乙種737,466。延べ137万6,123人
消防設備士の数(出典 消防白書 資料1-1-64)
種別特類第1類第2類第3類第4類第5類第6類第7類合計
甲種(工事・整備)5,504160,15351,58546,215332,11843,082--638,657
乙種(整備)-42,70913,46112,881113,26020,907320,731213,517737,466

白書の本文は、消防設備士の数を「延べ137万6,123人」としています。類別では甲種第4類が332,118、乙種第6類が320,731で、この2つが特に多い類です。

よく似た資格との違い(消防設備点検資格者、自衛消防技術試験)

消防設備士とよく一緒に出てくる資格が2つあります。ここでは違いを表にして、それぞれ1行ずつだけ説明します。

よく似た3つの資格。消防設備士は消防法17条の5〜で試験に合格してなる。工事・整備・点検ができ、講習は5年以内ごと。消防設備点検資格者は施行規則31条の6第7項で講習を修了し免状。点検ができ、再講習は5年ごと。自衛消防技術試験は東京消防庁が実施し、自衛消防業務の知識と技術の認定
よく似た3つの資格(出典 消防法/施行規則31条の6/日本消防設備安全センター/東京消防庁)
比べること消防設備士消防設備点検資格者自衛消防技術試験
決まり・実施消防法17条の5〜17条の14施行規則31条の6第7項東京消防庁が実施
できること工事(甲種)、整備、点検点検自衛消防業務に必要な知識と技術の認定
なり方試験に合格して免状の交付登録講習機関の講習を修了して免状の交付試験に合格
その後講習を5年以内ごと再講習を5年ごと有効期間と更新の定めなし(東京都火災予防条例62条の4、同施行規則19条・19条の2。詳しくは自衛消防技術試験の記事)

消防設備点検資格者は、日本消防設備安全センターによると、講習の修了考査に合格して免状を受ける資格で、「消防設備点検資格者には5年ごとに再講習を受講することが義務づけられています。」。第1種・第2種・特種で点検できる設備、受講資格、講習と修了考査、免状の期間は消防設備点検資格者とはにまとめています。

自衛消防技術試験は、東京消防庁の説明で「自衛消防業務を行うために必要な知識と技術を認定する試験です。」。

消防設備点検資格者の数(令和7年3月31日現在)。特種831人(特殊消防用設備等)、第1種17万6,341人(機械系統)、第2種16万5,573人(電気系統)。消防設備士は延べ137万6,123人。どちらも一定期間ごとの再講習が義務
消防設備点検資格者の数(出典 令和7年版 消防白書)
平成16年消防庁告示第10号の二の表。特種、第一種、第二種の消防設備点検資格者の種類と点検できる消防用設備等の種類
告示第10号の点検資格者の表(出典 総務省消防庁 平成16年消防庁告示第10号 PDF)
消防設備点検資格者の種類点検できる設備(告示第10号の二の表を要約)
特種消防設備点検資格者特殊消防用設備等
第一種消防設備点検資格者消火器具、屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、泡消火設備、連結送水管、パッケージ型消火設備など(機械系統)
第二種消防設備点検資格者自動火災報知設備、漏電火災警報器、避難器具、誘導灯、誘導標識、排煙設備など(電気系統)

よくある質問

消防用設備等の一部を改修したい。どんなときに消防設備士が要る?

センターのよくある質問Q1は、劇場、デパート、ホテルなどの建物は、用途、規模、収容人員等に応じて屋内消火栓設備、スプリンクラー設備などの設置が法律で義務付けられていて、それらの工事、整備などを行うには消防設備士の資格が必要と答えています。そのうえで、個別の建物の詳細は消防機関に問い合わせるよう案内しています。改修の計画が決まったら、工事の前に所轄の消防署に相談しておくと、着工届や設置届の段取りも一緒に確かめられます。

合格したのに、期間内に免状の交付申請ができなかった

センターの免状のよくある質問Q5は「申請期間を過ぎても合格が取り消されることはありません。」としています。ただし、申請期間を過ぎてからの申請は交付までに日数が長くかかることがあるので、期限内に手続きするよう案内しています。

複数の類を同じ日に受けられる?

センターのよくある質問Q18は、複数受験の実施は支部により異なるので、受験を予定している都道府県の支部に問い合わせるよう案内しています。そのうえで「複数受験は電気工事士免状を有している場合のみ、試験科目の一部免除を申請することにより第4類と第7類の試験を同一時間帯に受験することが可能です。」としています。

科目の一部が免除されたら、合格基準は変わる?

センターのよくある質問Q16は、筆記試験では免除された試験科目の全部又は一部を除き、各科目の成績が40%以上で、かつ、試験科目全体の成績が60%以上であることが合格基準としています。実技試験は、免除されたものを除き、成績が60%以上です。

消防設備士の講習は、どこに申し込む?

センターは講習を実施していません。センターの免状のよくある質問Q27は、消防設備士講習の問い合わせ先として、47都道府県の消防防災主管課(東京都は東京消防庁防火管理課)と、日本消防設備安全センターを挙げています。

試験問題でわからなかったところを、センターに聞ける?

聞けません。センターのよくある質問Q31は、公平・公正な試験を実施するため「試験問題の内容については一切お答えしていませんので、ご了承ください。」としています。参考書の中身についても、Q29で出版している会社に問い合わせるよう案内しています。

体に障害があり、試験で配慮を受けたい

センターのよくある質問Q34は、車椅子や補聴器などの使用といった配慮を希望する場合は「受験申請をする前にご相談ください。」としています。内容によっては希望に沿えない場合があるとも書かれているので、申請より前に支部に相談します。

免状の書換え中で手元に免状がない。次の試験で科目の免除を受けられる?

センターのよくある質問Q13とQ14によると、免状情報は個人情報なので電話やメールでは答えてもらえません。再受験の申請なら、前回の試験の受験票か試験結果通知書にある資格判定コードで受験できますが、免除科目は前回の申請の内容から変えられません。書換えを出す前に、免状番号などを控えておくと安全です。

合格通知書兼免状交付申請書を切り離してしまった

交付申請はできます。センターの免状のよくある質問Q2は「透明なセロハンテープ等でつなぎ合わせた上、申請してください。」としています。

書換えや再交付は郵送でもできる?

できます。免状のよくある質問Q17は、郵送での申請もできるとしたうえで、詳細は事前に申請先の支部に確認するよう案内しています。再交付の申請先は、免状の交付か書換えをしたことのある都道府県なら、そのどれでもかまいません(Q12)。

乙6だけで、建物の消防点検を全部できる?

できません。乙6で整備と点検ができるのは消火器と、告示第10号の簡易消火用具です。自動火災報知設備は第4類、避難器具は第5類、誘導灯は第4類か乙7に電気工事士か電気主任技術者が加わった人が要ります。

甲種と乙種は、どちらから受けるべき?

乙種は誰でも受験でき、甲種は受験資格が要ります。工事をする予定がなく、整備と点検が目的なら乙種で足ります。受験資格がない人は、乙種の免状の交付を受けてから二年以上の整備の経験で、甲種の受験資格ができます(消防法17条の8第4項二号)。

試験に合格したら、すぐに仕事ができる?

免状の交付を受けてからです。センターのよくある質問Q12は「消防設備士の資格は、免状の交付を受けなければ取得したことになりません。」としています。合格したら、受験した道府県の支部に交付申請をします。

講習の期限はどこで確かめる?

施行規則33条の17で、免状の交付を受けた日以後の最初の4月1日から2年以内、その後は受講した日以後の最初の4月1日から5年以内です。センターのよくある質問Q28によると、新規交付、写真の書換え、再交付のときは、交付免状に受講状況を転記します。

住所が変わったら書換えが要る?

免状に住所は載っていないので、引越しだけなら要りません。氏名、本籍の都道府県、生年月日が変わったときは書換えが要ります。写真は10年ごとの書換えです。

合格率の平均はどのくらい?

この記事では平均を作っていません。センターは類別の年度通年の合格率をまとめて公表しておらず、公表されているのは今年度の累計と前年度同時期、月ごとの数字です。令和7年度の全体では、事業報告書で合格率35.4%です。

点検を業者に頼めば、報告は業者がしてくれる?

報告書の作成を業者が手伝うことは多いですが、報告の義務は建物の関係者にあります(消防法17条の3の3)。報告しなければ関係者が44条十一号の罰則の対象です。報告書の出し方は消防用設備等点検結果報告書の書き方と出し方を見てください。

消防設備士は、防火設備やエレベーターの検査もできる?

できません。防火戸などの防火設備の定期検査やエレベーターの定期検査は建築基準法12条の検査で、一級・二級建築士や検査員が行います。防火設備定期検査とは、エレベーターの法定点検とは、建築基準法12条点検(定期報告)とはにまとめています。

受水槽の清掃は消防設備士の仕事?

違います。受水槽の清掃は水道法やビル管理の決まりの話で、消防設備士とは関係ありません。貯水槽(受水槽)の清掃は義務?を見てください。

困ったときの窓口

聞きたいこと窓口
試験、受験資格、免状の手続き消防試験研究センターの各道府県支部(東京都は中央試験センター)
講習(東京都)東京都内の各消防署、消防分署又は消防出張所(稲城市及び島しょ地域を除く。)、東京消防庁 消防技術試験講習場 03-3255-2945(東京消防庁 消防設備士講習)
講習(千葉県)一般社団法人千葉県消防設備協会 043-306-3871(千葉県のページ)
講習(その他の道府県)各都道府県の消防防災主管課(センターよくある質問Q27)
消防設備点検資格者日本消防設備安全センター
自衛消防技術試験(東京都)東京消防庁 受験案内
建物の点検と報告の義務建物のある地域の所轄の消防署
困ったときの窓口。試験・免状は消防試験研究センターの各支部(東京は中央試験センター)。講習(東京都)は都内の消防署等・消防技術試験講習場 03-3255-2945。講習(千葉県)は千葉県消防設備協会 043-306-3871。点検資格者は日本消防設備安全センター。建物の点検義務は所轄の消防署
困ったときの窓口(出典 消防試験研究センター/東京消防庁/千葉県/日本消防設備安全センター)

この先を調べるための記事

調べたいこと記事
消防設備点検の義務・頻度・報告消防設備点検とは(義務・頻度・報告・費用)
点検報告書の書き方と出し方消防用設備等点検結果報告書の書き方と出し方
点検の費用と業者の探し方消防設備点検の費用と業者の探し方
マンションの消防点検マンションの消防点検
防火管理者の選任と消防計画防火管理者とは
防火管理の状況を見る点検防火対象物点検とは
大規模な建物の防災管理点検防災管理点検とは
消火器の交換と処分消火器の交換/消火器の廃棄・処分方法
誘導灯の交換誘導灯の交換
連結送水管の耐圧試験連結送水管の耐圧試験とは
建築基準法の定期報告建築基準法12条点検(定期報告)とは/防火設備定期検査とは/エレベーターの法定点検とは
受水槽の清掃貯水槽(受水槽)の清掃は義務?

まとめ

覚えておくこと。1 工事は甲種、整備は甲種か乙種。軽微な整備だけは資格なしで可。2 乙種は誰でも受けられる。乙6は消火器、乙7は漏電火災警報器。3 合格は各科目40%・全体60%・実技60%。合格率は原文どおり、平均は作らない。4 講習は2年以内、その後5年以内ごと。区分ごと、同じ区分は最初の交付が基準。5 管理者は類と資格を確かめて頼む。点検・記録・報告は関係者の義務
まとめ(出典 消防法/施行令/施行規則/消防試験研究センター/東京消防庁)

消防設備士は、消防法17条の5と施行令36条の2で決められた設備の工事と整備を行える資格です。甲種は工事と整備、乙種は整備で、類ごとに扱える設備が分かれます。屋内消火栓設備の表示灯の交換や、ホースやノズル、ヒユーズ類、ネジ類等の部品の交換のような軽微な整備は、資格がなくてもできます。点検では、類の設備に加えて告示第10号の設備も見られます。

乙種は誰でも受験でき、甲種は学歴、国家資格、実務経験などの受験資格が要ります。試験手数料は甲種6,600円、乙種4,400円で、合格基準は筆記が各科目40%以上で全体60%以上、実技が60%以上です。合格率は、令和8年4月~7月の累計で甲種計37.3%、乙種計41.8%、乙6は38.9%で、令和7年度の全体は35.4%です。類別の年度通年の値は公表ページがなく、取得できませんでした。

免状は交付を受けて初めて有効になり、写真は10年ごとに書き換えます。講習は、免状の交付後の最初の4月1日から2年以内、その後は受講後の最初の4月1日から5年以内ごとに、講習区分ごとに受けます。建物の管理者は、資格者に点検させる建物かどうかを確かめ、頼む相手の免状の類を確かめたうえで、点検の記録と報告を自分の義務として続けてください。

この記事で使った一次情報

消防法(e-Gov)
消防法施行令(e-Gov)
消防法施行規則(e-Gov)
平成16年消防庁告示第10号(PDF)
消防試験研究センター 消防設備士試験
消防試験研究センター 試験案内(免状の種類)
消防試験研究センター 消防設備士について
消防試験研究センター 受験の申請
消防試験研究センター 受験資格
消防試験研究センター 受験資格(甲種について)
消防試験研究センター 試験科目及び問題数
消防試験研究センター 試験の方法
消防試験研究センター 注意事項
消防試験研究センター よくある質問(消防設備士試験)
消防試験研究センター よくある質問(免状)
消防試験研究センター 免状 申請手続き一覧
消防試験研究センター 新規免状の交付
消防試験研究センター 写真の書換え
消防試験研究センター 本籍等の書換え
消防試験研究センター 再交付
消防試験研究センター 試験実施状況
消防試験研究センター 試験実施状況(令和7年度 3月)
消防試験研究センター 令和7年度 事業報告書(PDF)
消防試験研究センター 一部免除・試験時間一覧 甲種(PDF)
消防試験研究センター 一部免除・試験時間一覧 乙種(PDF)
消防試験研究センター 令和7年度 都道府県別合格者数(PDF)
消防試験研究センター 合格者受験番号掲示
令和7年版 消防白書 資料1-1-64 消防設備士の数
令和7年版 消防白書 消防設備士及び消防設備点検資格者
東京消防庁 消防設備士講習
東京消防庁 令和8年度 消防設備士講習案内(PDF)
千葉県 消防設備士義務講習
日本消防設備安全センター 消防設備点検資格者とは
東京消防庁 自衛消防技術試験
東京消防庁 自衛消防技術試験 受験案内

消防設備点検
  • URLをコピーしました!
  • エレベーターの法定点検とは|定期検査と保守点検の違い、頻度、資格、告示283号の判定基準、安衛法、費用の原文、FMとPOG、戸開走行保護装置【2026年版・条文つき】
  • 消防設備点検資格者とは|第1種・第2種・特種で点検できる設備、受講資格、講習と修了考査、受講料、合格率、再講習の期限、消防設備士との違い【2026年版・条文つき】

LINEで最新の情報を受け取れます

点検の依頼で損をしないために。LINEで受け取る

受け取れる情報を見る

メールで相談したい方へ

うちの建物は対象?迷ったら相談を。無料で相談する

無料相談の内容を見る

関連記事

  • 避難器具の設置基準|設置が必要な階(施行令25条)、収容人員と個数の計算、減免、避難はしご・緩降機・救助袋の置き方、4階以上の条件、標識、点検、罰則【2026年版・条文つき】
    避難器具の設置基準|設置が必要な階(施行令25条)、収容人員と個数の計算、減免、避難はしご・緩降機・救助袋の置き方、4階以上の条件、標識、点検、罰則【2026年版・条文つき】
    2026年11月3日
  • 消火器の設置基準|設置が必要な建物(施行令10条)、必要な本数の計算(能力単位)、歩行距離20m、付加設置、高さ1.5mと標識、飲食店、既存の建物、罰則【2026年版・条文つき】
    消火器の設置基準|設置が必要な建物(施行令10条)、必要な本数の計算(能力単位)、歩行距離20m、付加設置、高さ1.5mと標識、飲食店、既存の建物、罰則【2026年版・条文つき】
    2026年11月1日
  • 消防点検をしないとどうなる|罰則は30万円以下の罰金又は拘留、消防の指導から勧告・告発までの流れ、命令と法人の罰金、忘れていたときの出し方【2026年版・条文と消防庁マニュアルつき】
    消防点検をしないとどうなる|罰則は30万円以下の罰金又は拘留、消防の指導から勧告・告発までの流れ、命令と法人の罰金、忘れていたときの出し方【2026年版・条文と消防庁マニュアルつき】
    2026年10月30日
  • 消防点検の頻度|年2回の中身(機器点検と総合点検)、設備ごとの違い、報告は1年か3年か、年数で増える点検、忘れていたとき【2026年版・告示と条文つき】
    消防点検の頻度|年2回の中身(機器点検と総合点検)、設備ごとの違い、報告は1年か3年か、年数で増える点検、忘れていたとき【2026年版・告示と条文つき】
    2026年10月28日
  • 火災通報装置とは|設置基準(令23条)、付けなくてよい場合、自火報との連動、点検の中身、電話回線の注意、工事と点検の資格、罰則【2026年版・条文つき】
    火災通報装置とは|設置基準(令23条)、付けなくてよい場合、自火報との連動、点検の中身、電話回線の注意、工事と点検の資格、罰則【2026年版・条文つき】
    2026年10月16日
  • スプリンクラー設備の設置基準|設置が必要な建物(施行令12条の全12号)、病院・福祉施設、11階以上、付けなくてよい部分、水道連結型、ヘッドの間隔、点検、資格、既存建物の遡及、罰則【2026年版・条文つき】
    スプリンクラー設備の設置基準|設置が必要な建物(施行令12条の全12号)、病院・福祉施設、11階以上、付けなくてよい部分、水道連結型、ヘッドの間隔、点検、資格、既存建物の遡及、罰則【2026年版・条文つき】
    2026年10月15日
  • 屋内消火栓設備とは|設置基準(延べ500・700・1,000㎡と2倍3倍読み)、1号・易操作性1号・2号・広範囲型2号の違い、水源とポンプ、点検の中身、資格、罰則【2026年版・条文つき】
    屋内消火栓設備とは|設置基準(延べ500・700・1,000㎡と2倍3倍読み)、1号・易操作性1号・2号・広範囲型2号の違い、水源とポンプ、点検の中身、資格、罰則【2026年版・条文つき】
    2026年10月14日
  • 自動火災報知設備とは|設置基準(施行令21条の全15号)、警戒区域、感知器と受信機の決まり、非常電源、点検の中身と周期、資格、交換の目安、罰則【2026年版・条文つき】
    自動火災報知設備とは|設置基準(施行令21条の全15号)、警戒区域、感知器と受信機の決まり、非常電源、点検の中身と周期、資格、交換の目安、罰則【2026年版・条文つき】
    2026年10月13日

テーマから探す

  • 消防設備点検
  • 防火対象物点検
  • 建築基準法12条点検
  • 費用・業者選び
  • 改修・交換工事
  • マンション・テナント
  • 2026年11月5日
    建築基準法12条点検

    非常用照明の設置基準|要る建物の4つの条件(500㎡・1,000㎡・無窓の居室)、設置しなくてよい部屋、床面1ルクスと予備電源、誘導灯との違い、点検とバッテリー交換の目安【2026年版・施行令126条の4の原文つき】

  • 2026年11月4日
    改修・交換工事

    フロン点検とは|業務用エアコン・冷凍冷蔵機器の簡易点検は3か月に1回、7.5kW以上は定期点検、対象の見分け方と管理者、記録簿、罰則、費用の例【2026年版・環境省の手引きつき】

  • 2026年11月3日
    消防設備点検

    避難器具の設置基準|設置が必要な階(施行令25条)、収容人員と個数の計算、減免、避難はしご・緩降機・救助袋の置き方、4階以上の条件、標識、点検、罰則【2026年版・条文つき】

  • 2026年11月2日
    建築基準法12条点検

    防火区画とは|面積・高層・竪穴・異種用途の4種類、1,500㎡や100㎡の基準、防火戸と防火シャッターの条件、管理で区画を壊さない注意【2026年版・施行令112条の原文つき】

  • 2026年11月1日
    消防設備点検

    消火器の設置基準|設置が必要な建物(施行令10条)、必要な本数の計算(能力単位)、歩行距離20m、付加設置、高さ1.5mと標識、飲食店、既存の建物、罰則【2026年版・条文つき】

法定点検ガイド

法定点検ガイドは、建物の所有者・管理者の方に向けて、消防設備点検や建築基準法の定期報告を法令と行政の公開情報をもとに解説するメディアです。

テーマ

  • 消防設備点検
  • 防火対象物点検
  • 建築基準法12条点検
  • 費用・業者選び
  • 改修・交換工事
  • マンション・テナント

このサイトについて

  • 運営者情報
  • 広告掲載について
  • プライバシーポリシー・免責事項
  • お問い合わせ
  • 運営者情報
  • 広告掲載について
  • プライバシーポリシー・免責事項
  • お問い合わせ

© 法定点検ガイド

目次